<2024Jユース杯・第30回Jリーグユース選手権大会:東京V2-1広島>◇決勝◇17日◇大阪・ヨドコウ桜スタジアム◇日刊スポーツ後援
サンフレッチェ広島は06年大会以来、18年ぶり4度目の優勝はならなかった。
東京ヴェルディに先に連続失点し、後半10分から相手は退場で10人になったものの、1点を返すのが精いっぱいだった。ガンバ大阪に並ぶ大会最多4度目の優勝を逃し、準優勝は通算7度目となった。
0-1で迎えた前半44分、今大会10ゴールで得点王になったFW小林志紋(16)が、相手GKと1対1の決定機を迎え、右足で放ったシュートはゴール寸前でDFにクリアされた。
「自分が点を取ってチームを勝たせたかった。普段の練習の質が出たのかなと思う。粘り強い相手に、点を取れる選手になりたい」
最終的にシュート数は相手の5本に対し、広島は17本と圧倒した。
この日はU-19日本代表のメキシコ遠征に参加したFW井上愛簾(あれん、18)が欠場。それでも人材の宝庫と評される広島は波状攻撃を仕掛けたが、東京Vの球際の強さに手を焼き、ゴール前での守備も崩しきれなかった。
192センチのGK小川煌(ひかる、17)は「決めきるところを決めきって、自分が守るところを守っていれば、勝てた試合だった」と悔やんだ。
広島が前回決勝に進んだ16年大会は、GK大迫敬介やMF川村拓夢、東俊希、FW満田誠ら逸材であふれていた。
日本代表の守護神に成長した大迫の後継者に期待される小川は「トップにお手本になる偉大な選手がいる。盗むところは盗みながら、自分に足りないところを日頃の練習から伸ばしていき、トップに昇格したい」と目標を掲げた。【横田和幸】