プロ野球国鉄(現ヤクルト)などで内野手として活躍した徳武定之(とくたけ・さだゆき)さんが14日、悪性リンパ腫のため東京都の病院で死去した。86歳。東京都出身。
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徳武定之さんの死去に、教え子である西武蛭間拓哉外野手(24)は「僕にとっては東京でのお父さん的な存在です。めちゃくちゃ悲しいです」と声を落とした。現在は南郷キャンプに参加中。15日朝、母校の早大・小宮山監督から訃報を知らされたという。
蛭間が早大入学時、徳武さんがコーチを務めていた。「お前を絶対にドラフト1位でプロに送り出すって言ってくださって。技術もですし、早稲田の歴史の深さや、人としての部分もたくさん教わりました。本当に寄り添っていただきました」。キャンプ終了後に、あいさつに行く約束も電話で交わしていた。
プロ入り後は故人が好きな西洋料理店で「稼げるようになったので」とごちそうし、喜んでもらったこともあったという。「でもこの2年間、いい報告が全くできていないので。もっと活躍して喜んでいただきたかったので、悔いが残ります。来年は絶対にいい報告ができるように」と勝負のプロ3年目へ決意を新たにした。