一気に3冠を追加した。米大リーグの主要表彰式典「オールMLBアワードショー」が14日(日本時間15日)、ネバダ州ラスベガスで行われ、ドジャース大谷翔平投手(30)が最優秀打者の「ハンク・アーロン賞」、最優秀指名打者の「エドガー・マルティネス賞」、優秀な成績を残した選手でチームをつくる「オールMLBチーム」のファーストチームに選ばれた。表彰式は欠席も、ビデオ出演で喜びの声を届けた。
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受賞ラッシュを迎えた大谷が、喜びの声を披露した。リーグで最も活躍した打者を選ぶ「ハンク・アーロン賞」を2年連続受賞。両リーグでの受賞は初めて。通算755本塁打のレジェンドを記念した賞に「ありがとうございます。ハンク・アーロンさんにちなんで名付けられたこの賞を受賞できて、とても光栄に思います。投票してくれたファンの皆さま、関係者の方に心から感謝します。2025年にお会いしましょう」とビデオメッセージで伝えた。優勝祝賀会後では初の肉声となった。
こちらもレジェンド打者にちなんで命名された、最優秀指名打者にあたる「エドガー・マルティネス賞」も、リーグをまたいでエンゼルス時代から4年連続で受賞した。記者や広報担当の投票で選ばれ、4年連続は03~07年オルティス(レッドソックス)の5年連続以来2人目の快挙。ナ・リーグは20年からDH制を導入したため、同リーグでは20年オズナ(ブレーブス)以来2人目、ドジャースでは球団史上初受賞となった。
活躍した選手をファン投票などで選んでチームを構成する「オールMLBチーム」は、最も優秀な選手を集めるファーストチームにDHで2年連続3度目の選出となった。22年のセカンドチーム選出を合わせれば4年連続。今季は右肘のリハビリで登板がなく、4年連続の先発投手での受賞は逃したが、来季以降は再び投打で受賞する唯一無二の存在となりそうだ。
大谷は今季、大リーグ史上初の「50本塁打&50盗塁」を達成した。ナ・リーグ2位の打率3割1分、54本塁打と130打点はリーグ最多だった。21日(同22日)には最優秀選手(MVP)が発表されるが、DHでは史上初、両リーグ史上2人目の受賞が確実視されている。【斎藤直樹】