侍ジャパン森下翔太外野手(24)が12日、世界一奪取を誓った。「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」がきょう13日、オーストラリア戦(バンテリンドーム)で開幕。4番最有力候補の若虎は前日の公式練習で快音を連発し、「世界一になりたい」と熱く宣言した。プレーボールは午後7時。「MORISHITA」の名を世界にとどろかせる。
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森下は野球少年にかえったように、ワクワク感にあふれていた。「重圧? ないですね」。オーストラリアとの開幕戦を翌日に控えたバンテリンドームでの公式練習。インタビューを受けると、待ち切れない思いがほとばしった。
「早くやりたいなという思いが強い。日本代表のユニホームを着て、多くの人に注目してもらっている中でプレーできるというところで、楽しみです」
10日に行われたチェコとの強化試合では初めて4番で出場。第1打席で左翼へ「チーム1号」の先制2ランを放ち、井端監督の信頼をさらに深めた。本大会の開幕戦も4番の最有力候補に挙げられるが、大役に動じることはなかった。
「日本の4番なので。しっかり自覚、責任を持ってプレーしたいですけど、打順は打順、背番号は背番号みたいに、深い意味を持ってプレーしていません。変わらずやりたいと思います」
この日のフリー打撃でも快音を連発。心身充実で、ジャパンの主軸を担う準備はできている。オーストラリアはプロ1年目の昨年、日本代表に選ばれたアジアプロ野球チャンピオンシップでも対戦。当時は10-0で大勝したが慢心はない。
先発ソープは、メジャーで24試合に登板した21年に大谷翔平(当時エンゼルス)を2打席無安打に打ち取ったこともある右腕。森下は朝から相手投手陣の映像を入念にチェックし、球種やフォームを頭に入れた。「本当に油断はできない相手だと思う。必死にやるしかないかなと思います」と引き締めて臨む。
前日11日は源田が音頭を取ったチーム全員での決起集会に参加。先月末の宮崎キャンプから半月以上、世界一を目標に白球を負い、結束は高まった。
「初戦がすごく大事だと思うので。必ず勝って、いい勢いに乗ってファイナルラウンドに行って。世界一になりたいと思います」
侍ジャパン打線を引っ張り必ずチームに貢献する。まずは何としても初戦を取る。森下の世界一への挑戦が始まる。【波部俊之介】