<東京6大学野球:早大4-0明大>◇優勝決定戦◇12日◇神宮
優勝決定戦を制した早大が、15年以来となる春秋連覇を達成した。
試合後には小宮山悟監督(59)も選手たちの手で3度、宙に舞った。「春の胴上げで顔が(写真に)映っていないやつが何人かいた。考えろよ」と入念に指示を出すと「サトシ」コールを受けた上で、胴上げの記念写真に納まった。
早慶戦に連敗し、印出太一主将(4年=中京大中京)は「みっともない試合」とまで言った。そこから1日おいての快勝に、小宮山監督は「どうすれば勝てるか知恵を絞って、満点でもいいくらいのゲームでした。彼らを誇りに思います」と選手たちをたたえた。
早慶戦で早大が5位慶大に対して0勝2敗だったことで、同リーグ14年ぶりの優勝決定戦が開催された。しびれるプレーオフを戦った明大だけでなく、法大はポテンシャルが高く、立大も春から確実に力を高めた。東大も7年ぶりにシーズン2勝を挙げた。
小宮山監督は「グラウンドにいる4年生以外にも、スタンドにいる4年生もよくやったと思います。早稲田に限らず、明大さんもそうだと思いますけど、全員が同じ志の中でこのグラウンドに立っていると思います。すばらしい仲間たちといい試合ができて良かったと思います」と、卒業する選手たちをたたえた。
東京6大学野球連盟は来季、100周年を迎える。【金子真仁】
▼早大が明大との優勝決定戦を制し、2季連続48度目の優勝。早大のリーグ連覇は、重信(現巨人)茂木(現楽天)石井(現日本ハム)らを擁した15年春秋以来9年ぶり。
▼早大・伊藤樹が完封勝利。リーグの優勝決定戦は通算17試合目になるが、完封勝利は38年春の清水秀雄(明大)、39年秋の高木正雄(慶大)、51年春の末吉俊信(早大)と山本治(慶大)、62年春の山崎武昭(法大)に次いで62年ぶり6人目。