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【ソフトバンク】井上朋也「今年は一緒に行かない」栗原陵矢に三塁奪取挑戦状 昨オフは合同トレ


ソフトバンクの井上朋也内野手(21)は、プロ5年目となる来季に向け、定位置奪取を目指して単独自主トレーニングを敢行している。昨年は先輩の栗原陵矢内野手と共に米国で合同自主トレを行ったが、今季は国内での単独トレーニングに切り替え、栗原を超えるための決意を示した。井上は、「同じことをやってもダメなので」と述べ、ライバルを越えるために独自のアプローチを選択。昨季は一軍で思うような結果を残せず、来季をプロとしての勝負の年と位置づけ、「1軍の試合に出られなかったら『クビやな』と思っている」と強い覚悟を示した。課題である右投手への対応力を向上させるため、現在は秋季キャンプで課題克服に励んでいる。井上は地元大阪や東京を拠点に身体を鍛え直し、2月の春季キャンプに向けて100%の準備を目指していることを語った。

ロングティーで汗を流す井上(撮影・梅根麻紀)

20年ドラフト1位のソフトバンク井上朋也内野手(21)が、定位置奪取を誓った。昨オフは同じ三塁の先輩、栗原陵矢内野手(28)と米アリゾナで合同自主トレを行ったが、同じ土俵で練習していては師匠を超えられない。今オフは独り立ちして国内単独自主トレに切り替え、5年目の来季に勝負をかける。同じく福岡・筑後での野手キャンプに参加中の川瀬晃内野手(27)は「全試合出場」に意欲。25年のレギュラーを目指す戦いはもう始まっている。

   ◇   ◇   ◇

腹はくくっている。プロ5年目を迎える来季へ、井上が“独り立ち”で挑む。

「今年は一緒に行かないです。クリさん(栗原)を追い越そうとしているのに、同じことをやっていてもダメなので」

昨オフは栗原に弟子入りし、米アリゾナ州で合同自主トレ。先輩とともに海を渡ったが、今年は国内での単独自主トレに切り替える。「基本的に1人でやろうかなと」。栗原はホットコーナーを争う最大のライバル。同じ土俵で戦っていては越えることは難しい。「打倒栗原」を最大のテーマに、地元の大阪や東京を拠点に一から鍛え直す。「プレミア12」でも侍ジャパンに名を連ねる最強のライバルに、三塁奪取の挑戦状をたたきつけた。

昨年9月にはロッテ小島からプロ初本塁打を放ったが、今季の1軍出場はわずか5試合。飛躍を期待された1年だったが、10打数無安打5三振と結果が出なかった。チームは4年ぶりのリーグ優勝を果たしたが「喜び? まったくです。悔しさしかないですよ」と戦力になれなかったもどかしさが募る。

花咲徳栄(埼玉)で高校通算50本塁打をマークし、20年ドラフト1位で入団した右の大砲がプロの壁にぶつかっている。5年目の来季を崖っぷちの1年と位置づけている。「来年も1軍の試合に出られなかったら、『クビやな』って。むちゃくちゃ感じている」。

今季のウエスタン・リーグでは打率2割8分8厘、4本塁打、41打点。左右投手別で左投手は打率3割3分3厘と打ち込んだが、右投手は同2割6分5厘と課題も残った。「右があまり打てなかったので。そこを詰めていけば打率も、もうちょい上がっていたかなと思う」。現在は福岡・筑後市のファーム施設で秋季キャンプに参加中。打撃練習では課題克服を意識しながら連日精力的に振り込み、この日は午後の自主練習で約1時間、本多内野守備走塁コーチのノックで汗にまもれた。「勝負は始まっている。100%の状態で2月の(春季)キャンプを迎えられるように」と目をぎらつかせた。並々ならぬ覚悟で、25年シーズンへと向かう。【佐藤究】

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