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【楽天】ワォーターズ「鍛錬」で2年目飛躍へ、故障でリハビリ続きの悔しさ晴らす


楽天のワォーターズ璃海ジュミル内野手(19)は、初冬の寒さを吹き飛ばすように、仙台市で行われた秋季キャンプに参加。昨年1月に左膝を手術し、リハビリに専念していた彼は、上半身のウェイトトレーニングを行い、ベンチプレスで100キロを上げられるようになった。焦らず、リハビリを通じ体作りに努めた結果、打撃力が向上。2軍戦に9月25日にデビューし、来季は1年間試合に出ることを目標に掲げている。父がアメリカ人、母が日本人で、沖縄で育ち、楽天にドラフト4位で入団。身長178センチ、体重76キロの強肩俊足の遊撃手として、2年目の飛躍を誓っている。

室内でトスバッティング練習を行う楽天ワォーターズ(撮影・高橋香奈)

コンディションは万全、悔しさをバネに2年目の飛躍につなげる。楽天のワォーターズ璃海ジュミル内野手(19)は7日、仙台市の森林どりスタジアム泉で行われている秋季キャンプでキャッチボール、トスやロングティー打撃などのメニューをこなした。キャンプ中のテーマとなっている「鍛錬」を意識し「バッティングもキャッチボールも1球目から全力で、という気持ちで取り組んでいる」。小雨降る球場で、初冬の寒さを吹き飛ばすような威勢のいい声を響かせながら、フルスイングを繰り返した。

俊足強肩の遊撃手としてドラフト4位で入団。ルーキーイヤーは、想像していたものではなかった。1月の新人合同自主トレ前に左膝離断性骨軟骨炎を発症し手術。3月まで松葉づえの生活を余儀なくされ、リハビリと向き合った。4月からトレーニングを再開したが「同い年のルーキーの青野(拓海)が試合に出てヒットを打っているところを見て悔しくて」。2軍戦で出場を重ねるライバルを横目に、焦りもあった。

励みになったのは、トレーナー陣からの言葉だ。「焦らず治すことが大事。この期間でしっかり体作りをしていけばプラスになる」。リハビリ中の下半身に代わって、上半身のウエートトレーニングに着手。60キロしか上がらなかったベンチプレスが、今では最高100キロに到達した。けがの功名で、より遠くへ打球を飛ばせるようになった。

2軍戦デビューは9月25日DeNA戦。今季は3試合の出場に終わり、来季が実質1年目だ。「まずは1年間、しっかり試合に出る」。苦しかった日々を乗り越えて、進化した肉体でリスタートを切る。【高橋香奈】

◆ワォーターズ璃海(りかい)ジュミル。2005年(平17)10月14日、米バージニア州生まれ。父がアメリカ人で母が日本人。2歳より沖縄県で育つ。8歳から野球を始め、小学生で捕手、中学時代は外野手としてプレー。日本ウェルネス沖縄で遊撃手に転向し1年秋からレギュラー、3年春に創部6年目の同校を初の県大会優勝に導いた。23年ドラフト4位で楽天入り。今季2軍成績は3打数無安打。178センチ、76キロ、右投げ右打ち。今季年俸は推定550万円。背番号60。

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