<明治安田J1:横浜0-0浦和>◇30日◇第35節◇日産スタジアム
横浜F・マリノスFW宮市亮(31)がドイツ時代の先輩、浦和レッズMF原口元気(33)との再会を喜んだ。
互いに同じ時期にドイツでプレーしていた。2014年からヘルタ・ベルリン、デュセルドルフ、ハノーバー、ウニオン・ベルリン、そして今年までシュツットガルトに在籍した原口に対し、宮市はアーセナルを皮切りにイングランド中心にキャリアを積み、そして2015年からドイツのザンクトパウリに所属。原口のいたヘルタ・ベルリンとも対戦している。
試合後のミックスゾーンで宮市が取材に応じているところへ、原口が歩み寄った。声をかけられると、満面の笑みで歓喜した。
しばし歓談した後、宮市は「うれしいですね。僕からあいさつにいこうと思っていたけど、タイミング的に元気君からきてくれて。キャリアは雲泥の差くらい、彼はすごい持っていますし、そういった選手がまた日本に戻ってきてJリーグを盛り上げてくれるというのは。一緒のピッチに立てて良かったです」と話した。
この日は原口が先に後半18分から途中出場すれば、宮市も後半20分からピッチに立った。
宮市が左ウイングで再三、スピードに乗ったドリブル突破から決定的なチャンスを演出。さらにクロスボールからヘディングでゴールを狙う場面もあった。対する原口は鋭いボールカットから味方シュートにつなげたほか、オフサイドでノーゴールとなったがゴール右奥への好クロスで決定機を演出した。
「オフサイドになったシーンなんかもう彼の良さというかカットインして素晴らしいボールが出て、僕らもやられそうでしたけど、助かりました。帰ってきた選手がもたらすものはやっぱり大きいとあらためて自覚しました。僕はもう自分のことで精一杯ですけど、原口選手のような偉大な選手がこう戻ってきてくれるというのは、リーグの活性化にもなると思います。あとはお互いに切磋琢磨(せっさたくま)して頑張りたいなと思います」
試合はスコアレスドローに終わったが、両者が見せたプレーは全盛時をほうふつさせる輝きがあった。