阪神藤川球児新監督(44)が動いた。25日の甲子園での秋季練習。キャッチボール中の椎葉剛投手(22)のもとへ歩み寄った。いきなり身ぶり手ぶりを交え、まずは5分ほど。直接指導で切り込んだ。
1度は離れたが、遠投の距離になると再び椎葉のもとへ。密着は続いた。その後、投手陣のキャッチボールは終わっても、椎葉1人だけは延長。トレーナーを相手に投げ続けた。途中、同監督の提案で、軸足をポンと浮かせステップを踏んでから投球する練習も取り入れた。うなりをあげる椎葉のボールに「今、(ボールが)伸びてるでしょ?」と受けるトレーナーに確認するシーンもあった。
ここまで計約15分の指導。1度はブルペンに視察に行った藤川新監督だったが、また椎葉のもとへ戻ってきた。今度はキャッチボール相手も江草2軍投手コーチに代わっていた。
体の使い方を含め熱い指導。椎葉は指揮官が離れた後も片山ブルペンコーチ兼ブルペン捕手を相手に投げ込み続けた。結局約1時間、キャッチボールを行った。
藤川監督は18日にフェニックスリーグを視察した際、西純の名前とともに椎葉についても「課題はすごく見えたし、改善できるなと正直思いましたね。彼らが受け入れられればね。実りの秋にすると思い込んできてくれれば、思い切ってアプローチはかけられる」と予告していた。
椎葉は最速159キロの触れ込みで四国IL・徳島から昨年ドラフト2位で入団。ただ、今季は1度も1軍登板なく終わっていた。徳島の剛腕復活へ「球児塾」が幕を開けた。