<明治安田J1:浦和1-0柏>◇第25節◇23日◇埼玉スタジアム
雷雨で8月7日の開催が中止となった第25節の16位浦和レッズと17位柏レイソルの対戦は、浦和が後半追加タイムにFWチアゴサンタナのPK弾で競り勝ち、連敗を4で止めた。
PK誘発の起点になったのは、今夏に10年ぶりに浦和に復帰したMF原口元気だった。ペナルティーエリア内に裏抜けしたMF関根へパス。その関根の折り返しをFWチアゴサンタナがシュートに行く場面で、相手のハンドでPKを獲得した。そのPKを決め、6月30日のジュビロ磐田戦以来のホーム埼玉スタジアムでの勝利を手にした。
試合後はサポーターと「We Are Diamonds」を歌った。原口は「自分が10年ぶり以上なんで、かなり感情的にはなりました。毎試合、聞きたいなと思いますね。そうなっていかなくてはいけない」とあふれる思いを口にした。
前節に東京ヴェルディに敗れて4連敗を喫した直後、スタジアムに駆けつけたサポーターと話し合いの場を持った。オフ明けには原口と関根が中心になって選手ミーティングも開催された。原口は「この試合は残留争いで、勝たないとしんどい流れになると理解していた。この流れは僕らでしか食い止められないと」。ミーティングの中で、サポーターの声も伝えた。「お前、何しに帰ってきたんだ」と言われた言葉を重く受け止めていた。「その言葉に、僕も確かにな、と思ってしまったし。1勝して喜んでいる場合ではない。ここから。はやくもう1勝して残留を決めて。僕も変わらないといけないし、チームも変わらないといけない」と巻き返しを誓った。【岩田千代巳】