<関西学生野球秋季リーグ:関学大6-4関大>◇22日◇第6節4回戦◇わかさスタジアム京都
さあ、運命の10・24だ。関西学生野球秋季リーグは最終戦となる第6節4回戦が行われ、春秋連覇を決めている関学大が関大に6-4で逆転勝利。全5節で勝ち点を獲得した。ドラフト1位確実の関大・金丸夢斗投手(4年=神港橘)が、大学ラストの公式戦で8回に登板し、完璧な投球を披露した。
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金丸は歓声の中、大学ラスト登板となるマウンドに上がった。24日に行われるドラフト会議で1位指名確実の最速154キロ左腕は、2点を追う8回に登板。先頭打者を初球で三ゴロに打ち取ると、後続もリズム良く抑えわずか11球の3者凡退で締めた。
「本当に最後だったので、しっかりと3人で抑えて学生野球を終わろうと思っていた。次のレベルでも冷静に投げられるようにいつも通り投げることを意識した」
高校3年夏は甲子園が中止となり、無観客の中で独自大会に出場。この日は金丸の名前がコールされると関大スタンドから歓声が起きた。「最後こうやって応援もありながら観客もたくさんいる中で締めくくることができたのは幸せ。本当に最後なんだな」。4回に味方打線が同点に追いついた際には笑顔でベンチから声を出すなど大学最後のリーグ戦をかみしめた。
昨秋10月14日の京大戦からの連続自責点0を72イニングに伸ばした。5月中旬の「腰の骨挫傷」の影響で今秋は中継ぎに専念も10試合で計15回を投げ防御率0・00で終えた。「点を取られないことが一番ピッチャーに必要なので良かった」。NPBで唯一視察した中日山本スカウトは「順調に来ている。崩れることなく結果を出しているのはすごいこと」と絶賛した。
ドラフト会議も目前。「緊張はするが表にはあまり出ない」と話す左腕はこの日も落ち着いた様子で「目指してきたところはドラフト1位で指名されること」とキッパリ。「ご縁があった球団に入って尽くそうと思っている」と力を込めた。【塚本光】