<セ・CSファイナルステージ:巨人1-2DeNA>◇第2戦◇17日◇東京ドーム
巨人菅野智之投手(35)が1球の選択を悔やんだ。
同点に追い付いた直後の7回先頭、DeNAオースティンへの4球目だった。カウント2-1から内角を狙った150キロツーシームは外角高めの逆球となった。右中間への決勝ソロを献上。「フォアボールになるよりはと、てんびんにかけたのだけど、悔しい1球になりました」と唇をかんだ。際どいコースでカウントを悪くするよりも、強気にストライクゾーンを攻めた結果だった。
勝利には導けなかったが、7回6安打2失点と役目は果たした。短期決戦だからと特別なことはしない。意図的に気持ちを作ろうとすると、完璧な準備を求め過ぎ、不安が先行する。大事な試合こそ気持ちは自然と高まる。緊迫する試合を何度も投げる中で、たどり着いた意識だった。4回無死一塁、佐野を二ゴロの併殺に仕留め、雄たけびを上げた。平常心を心がける中で、闘争心がみなぎった。
DeNAに連敗し、アドバンテージを含めて1勝2敗と黒星が先行。CSファイナルが6戦目までもつれた場合、ブルペン待機する。今季は15勝をマークし、オフに海外FAでのメジャー挑戦を表明している。「最後までしっかり準備して。気持ちだけは切らさないようにやっていきます」。いつも通り次なる戦いを信じた。【上田悠太】