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【川崎F】今季限り退任の鬼木達監督、鹿島からオファー届き決断注目 来季古巣で常勝軍団再建か


【イラスト】川崎F鬼木監督の年度別成績

川崎フロンターレは16日、鬼木達監督(50)が今季限りで退任すると発表した。17年の就任後、クラブに初を含む7つのタイトルをもたらすなど黄金期を築き上げた。この日、オンラインで取材に応じ「四半世紀いたクラブなので、いろいろな思いがある。いつか離れる決意は当たり前のようにあった。特に今年は成績も出せていないし、長くやった中、責任を取れるのは自分しかいない」と経緯を説明した。

関係者によると、日本人唯一の5年連続を含む7冠の名将には、現役時代の古巣鹿島アントラーズからオファーが届いている。16年を最後に国内7季連続無冠の常勝軍団再建に適任と期待され、決断のゆくえが注目される。川崎Fの後任については竹内弘明GMが「全くの白紙だと思ってください」と強調した。

鬼木氏は、思い入れが強いからこそ早く動いた。来季編成で出遅れないよう、例年より早い今月初旬のルヴァン杯準決勝第1戦を前に強化部と話し合った。そこで「次の形に」と展望を示され、退任を決意した。

毎年、日本代表クラスの選手が海外移籍する影響で、今季は2度目のシーズン無冠が決定した。それでも功績は色あせない。17、18年と20、21年にJ1連覇。ボールを握る、攻守にアグレッシブな戦術で常勝集団を確立。前日のFIFAワールドカップ(W杯)アジア最終予選オーストラリア戦に三笘薫、守田英正、板倉滉、谷口彰悟、田中碧の教え子5人が先発出場したことが、育成力の高さを物語っている。

情熱的で負けず嫌い。選手、スタッフから「オニさん」と慕われ、控え選手も含めたマネジメント手腕も卓越していた。「エネルギーがあるうちは、また次を考えたい」。来季も監督業を続け、極める道へ意欲を燃やしている。【佐藤成】

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