<明治安田J1:C大阪1-0G大阪>◇第29節◇2日◇ヨドコウ
20年ぶりの平日開催となった大阪ダービーは、ホームのC大阪が1-0でG大阪を下した。パリ五輪代表DF西尾隆矢(23)が後半に決勝点を記録。台風の影響で8月31日の開催が中止となり、J1通算48度目の対決は04年以来となる平日(水曜日夜)開催に代替えされ、今季最多2万1962人を動員。誇りをかけた激突は、C大阪の通算17勝7分け24敗となった。
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日本一熱いといわれる大阪ダービーは、C大阪に軍配が上がった。ここまで9位に低迷も、今季最高の内容で宿敵を下した。
「すべての思いを背負って、選手とともに勝利のみを目指して戦う」と、前日に宣言した小菊監督。ホームで約3カ月ぶりの勝利を挙げ、5月に敗れたアウェー戦のリベンジを果たした。21年途中に就任した指揮官は、宿敵に6勝1敗と圧倒している。
決勝点は後半3分、下部組織育ちの西尾が右足を振り抜き、鮮やかな先制点が決勝点になった。
95年から始まった両雄の対決は、今回で公式戦通算64度目。J1は48度目で04年以来、異例となる4度目の平日開催。20年前に先発したC大阪森島社長は、試合前に「ダービーは曜日に関係なく、白熱するもの」と話し、験担ぎのカレーライスを食した。
心強い援軍もいた。ホームタウン大阪市の通天閣公認キャラクター、幸福の神様「ビリケンさん」。この16年間で来場すれば、11戦無敗(8勝3分け)という最強のジンクスを守った。
前節まで8試合未勝利(6分け2敗)が続いたG大阪は、5位に踏ん張っていた。DF中谷は「このまま足踏みして終わる1年にしたくない」と悲壮な決意で臨んだ。
前半はC大阪が優位に進め、FWレオ・セアラが2度の決定機を迎えたが、G大阪はGK一森が好セーブで失点阻止。互いの意地がぶつかり合う、名勝負を演じた。