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【C大阪】プロ6年目のMF喜田陽「僕の中では特別な試合」2日G大阪戦でダービー初先発決定


C大阪喜田(24年9月3日撮影)

セレッソ大阪のプロ6年目、MF喜田陽(ひなた、24)が1日、2日のガンバ大阪戦(ヨドコウ)に3試合連続で先発することが決まった。

大阪ダービーでは、過去にルヴァン杯に先発経験はあるが、J1では3年ぶり2度目の出場で、先発は今回が初めてになる。

オンラインで取材に応じた喜田は「延期して、この日になったのは(結果的に)いいというか。僕の中では特別な試合」。今回の試合は8月31日に予定された第29節で、台風の影響で中止・順延された。

仮に8月に開催されていれば、昨年12月に右膝半月板を断裂し、手術していた背番号5は、ベンチ入りさえできなかった。代替日が1カ月後になり、この間に今季初出場を果たし、復調していた。

下部組織出身の喜田にとっては、G大阪には絶対に勝たないといけない宿敵と教育されてきた。

「アカデミー(下部組織)の選手が、そういう思いを持って戦うことで、サポーターも喜んでくれる。自分が引っ張っていければ一番いい。楽しみ」

17年U-17ワールドカップ(W杯)日本代表メンバーで、久保建英、中村敬斗、菅原由勢、鈴木彩艶らA代表の主力となったメンバーと世界のベスト16を経験。その後、度重なる故障はあったものの、昨年はJ1初得点もマーク。今回は右膝の大けがを乗り越え、再び定位置確保に近づいた。

ダブルボランチの一角を務める喜田は、昨季はMF香川真司(35)と、現在はMF田中駿汰(27)とコンビを組む。

昨季は強度の高い相手にボールロストを繰り返し、失点に直結するという苦い経験をした。「それもいい勉強だった」という24歳は、現在はいい意味でプレーに余裕があり、ピッチを俯瞰(ふかん)できている。

大きな展開のパスを左右に散らし、運動量も豊富。前節柏レイソル戦の約11・3キロの総走行距離はチーム1位で、脱水症状で試合後は取材対応できないほど、死力を尽くして6試合ぶりの無失点に貢献した。元日本代表の田中は「走れて、技術が高い」と信頼を寄せている。

残り7試合でC大阪は現在9位。2日の直接対戦を含め、連勝モードに入れば、勝ち点8差の5位G大阪を追い抜くことも不可能ではない。

「ボランチがチームを動かせれば、楽に試合が進む。そこはしっかり、コミュニケーションを取りながらやっていきたい。最大限の力を出し続けるのが成長につながる。勝利の数を7つ取れれば最高」と喜田。

小菊昭雄監督(49)の秘蔵っ子とも呼べるMFが、20年ぶりとなる平日開催の大阪ダービーで、ホーム約3カ月ぶりの勝利を呼び込む。

◆喜田陽(きだ・ひなた)2000年(平12)7月4日、大阪・泉大津市生まれ。C大阪の下部組織で育ち、高校2年だった17年は2種登録され、J3やルヴァン杯に出場。同年U-17W杯インド大会の日本代表入り。プロ1年目の19年は当時J2の福岡に期限付き移籍。20年に復帰、23年は自己最多のJ1で16試合に出場、6月24日札幌戦でプロ初得点をマーク。J1通算27試合1得点、J2通算10試合、J3通算69試合無得点。171センチ、59キロ。

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