ヴィッセル神戸は21日、アルビレックス新潟戦(22日、デンカS)に向けて、神戸市内のいぶきの森球技場で非公開練習を行った。
前節のセレッソ大阪戦で勝利し、今季2度目の3連勝とした神戸は、首位のFC町田ゼルビアと勝ち点3差、2位のサンフレッチェ広島と同1差で3位と連覇を狙える位置をキープしている。17日にはタイでアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)のブリーラム・ユナイテッド戦をこなし、予定よりも移動に時間を要すアクシデントもあったが、オンライン取材に応じた吉田孝行監督(47)は「連戦でストレスとか疲れもあったとは思うが、そんなことを言ってもしょうがない。メンタルをどれだけ明日の試合に持っていけるか」とハードな連戦の中でも力を発揮することを求めた。
指揮官は新潟についての印象を「うまい選手がそろっているし、しっかりコンセプトを持っているチーム」と口にした。その試合でも重要としたのは「いつも自分たちがやっていることを妥協せずにできるか」。ボールを丁寧につないでくる相手に対して「1歩の寄せでプレスになるか、かわされるかが変わってくる。相手もうまいから回避されることもあるが、ボールの位置が変わればしっかり戻ること」と、自分たちのやるべきことを、状況に応じて発揮することの必要性を語った。
リーグ終盤の戦いを前に、主力の1人が戻ってきたことは朗報だ。右第4趾基節骨骨折で6月末から離脱していたDF酒井高徳(33)が、ACLEのブリーラム戦で復帰を果たした。「コンディションはまだ50~60パーセント」と話す状態で、ブリーラム戦でも普段はあまり見られないようなミスもあったが、吉田監督は「リーダーシップやいろんなコーチングで発信できる選手なので、周りの選手にとって助けになる」と評価。「今までの試合の体をつくることが、自分のパフォーマンスを発揮することにつながる」とここから状態を上げていく考えの酒井は「自分たちが昨年手にした優勝(シャーレ)っていうものをもう1度みんなで掲げたい」と力強く語り、ここから連覇への力になることを誓った。【永田淳】