starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

【東京V】綱島悠斗、好調支えるポテンシャルおばけ「もっと上にいける自信ある」/インタビュー


中断期も練習に励む東京Vの綱島悠斗

J1は代表活動期間(IW)の中断期を迎えているが、東京ヴェルディが直近2連勝で暫定ながら7位に浮上している。8月25日には鹿島アントラーズ戦から19年ぶりの勝利を挙げているが、そこで守備に加え先制点のアシストを決めたのがプロ2年目、MF登録の綱島悠斗(23)。188センチ、80キロの体を生かした強さ、ボール奪取力、さらにボールを敵陣に運べる攻撃力と存在感を強めている。そのポテンシャルの高さから「隠れ日本代表候補」とも言われる綱島に、好調の要因を聞いた。(取材・構成=佐藤隆志)

     ◇  ◇

-2連勝で中断期に入りましたが、チームの雰囲気はどうですか?

「雰囲気はすごいいいかなとあります。このチームの強みは結果が出ても出なくても一喜一憂しない。今調子良くても調子に乗っていない。地に足が着いているし、次の試合を見据えているのが強みだと思います」

-先発メンバーと途中出場のメンバーという「バトンの受け渡し」がチームに浸透しているように思います

「途中から出た選手、スタメンで出た選手が力をフルで使い切る。引き継いだ選手も120%でやっている。だからこそ最近でいい流れができているのかなと思います」

-ここ最近の綱島選手のパフォーマンスは素晴らしい。鹿島の鈴木優磨選手に対しても気後れせずにガツガツといっていたし、その上でアシストも決めた。何でもできる印象があります

「最近のパフォーマンスについては納得していないです。もっと上に行けるという自信がありますし、ポテンシャルも自分にあると信じている。そこはもっとパフォーマンスを上げる努力はできるのかなと思います。ただ、鹿島戦であったり、鈴木選手とやり合うシーンがあった時に、このチームで結果を出したいという気持ちが強かった。相手のキーマンに仕事をさせたくなかった。彼みたいな選手は、前期に対戦した時に思ったんですけど、ちょっと体がぶつかった時に、相手のメンタルを上回ろうとしてくるのは前回から感じていたので、それに負けないぞというか、いなしてやろうという思いがあった。向こうが感情を高ぶらせるようなプレーを選択しました。そこで自分が、彼のリズムを崩すというか。乗られてしまったらいいプレーをたくさんする選手なので、ずる賢くというか、そこを意識しました」

-駆け引きができるタイプの選手だと思いました。ヴェルディのアカデミー出身と言えば、どうしても技巧派のイメージが強い。球際に強い選手というのは比較的少ないように思っていました

「自分の強みであるボール奪取のところだったり、空中戦だったり、そこのデュエルというところは、大学(国士舘)に行ってから付いたものだと思いますが、そのずる賢さとかどうやったら相手に勝てるのかという頭のところは、ヴェルディのアカデミー、育成の強みであると感じています。色々な方向から考える機会を与えてもらったので、それは感謝しています」

-城福浩監督の求めるものはすごく細かく、突き詰めてくると思います。そこが掛け算となって持ち味がより出ているのでは

「城福さんのサッカーには学ぶところが沢山ありますし、先ほどの大学で球際だったり、ボール奪取、デュエルのところを強みにしたというのはいいましたが、それプラスで、ここに入ってからプロとしての強度、もう少しボールを奪うためにはどうしたらいいのか、その根本的なことを城福さんから学べたので、そこはすごいプラスになっていますし、そこはもっともっと、城福さんだけじゃなくて素晴らしいコーチの方々がそろっているので、よりいい選手になっていくというか、怖い選手になっていくためにもっと学びたいなと思います」

-鹿島戦のスルーパス。もともと攻撃力は持ち味だったのでしょうか

「高校生の時にセンターバックやっていまして、その時の強みがドライブ。自分がキャリーしていくというのは、昔から得意でしたので、自信持ってチャレンジできているのかなと思います。(コーチの森下)仁志さんからも常に言われていますけど、ゴールに向かうというか、まずはゴールを視野に入れろ。目線と体をゴールに持っていけと言われているので、それが相まって、プラスアルファされているからこそのアシストかなと思います」

-勝ち点は41。毎年目安となる40をクリアしたことで、目標の残留は見えてきたかなと思います。残り9試合はどういう目標を持って戦っていきますか?

「チーム的には何ポイントというものを立てていないですけど、目の前の試合に1試合1試合勝つだけだと言われているだけです。個人的には他力本願ではありますが、ACLのチャンス(3位以内)が残っていると思うので、そこに向けてやっていく。残留というよりかは、ACLに向けて戦っていく。自分として目標としていて、海外の選手とやりたいというのがあります」

-大学の後輩の望月ヘンリー海輝選手(FC町田ゼルビア)が日本代表に入りました。綱島選手も代表に入ってもおかしくないポテンシャルがあると思いますが

「そこは自分も期待していますし、自分のポテンシャルなら狙えると信じている。結果を残さないと代表い入れないので、このチームで目に見える数字もそうですし、誰が見えて自分のパフォーマスに納得してもらえる。そこまであげないといけない。だから彼が代表に入ったのは刺激的ですし、俺も行けるんじゃないかと思えるいいきっかけでした。そこを視野に入れて、1試合1試合、自分が存在感見せてえ圧倒的なパフォーマンスを見せれば届くんじゃないかと思っています」

-3バックで出ていますが、本来はボランチです。自分にとって最適解のポジションは?

「自分自身、そこはどっちか分からない。今は与えられたポジションで120%出すことを意識している。だからボランチでもセンターバックでも、自分のいいプレーを出したいというのが正直です。どっちが適性かは他者に判断してもらえたら。でもどっちもできるのは自分の強みです。どっちでもハイパフォーマンスを出していきたいと思います」

-24歳の誕生日(8月15日)を迎えて、一皮むけようという思いが強まった?

「そうですね。自分の目標から逆算すると年齢的にも若くはないと思いますし。世界的に見たら。焦りはありますし、もう一回り、二回り、急速に成長しないといけないと思っています。その休んでいる時間はないと思っているので、そこに対する意識というのは24歳になって一回りまた変わったかなという印象があります」

-日本代表戦は見ますか?

「見ますね。いい選手がいっぱいいるので、見ないともったいないと思いますし。今の時代はいろんなツールで世界のトッププレーヤーも見れるので、それも活用しながらですけど。日本代表の試合を見て、自分が目指しているところの選手を見たり。分析したりとか、プレミアリーグの選手みたり、そこでプレーしたいので。そこの強度は今のうちから映像通して学ぶことはたくさんある。そこのアプローチをしている段階です」

-好きな選手は?

「目標にしている選手もいて、誰か一人を見るのでなく、いろんな選手を見て、いいところをどんどん自分に吸収しようというスタイルです。ただ好きな選手はたくさんいて。ベリンガム選手、ロドリ選手、ブスケツ選手もすごい好きでした。シティーの選手はボランチとセンターバックのところでアカンジ選手、ルベン・ディアス選手はよく見ます」

-そのマンチェスター・シティーから声がかかるような選手になりたい

「本当にそこを目指しているので。だから自分に妥協できない。今日はいいか、と思う日を作ってしまうと届かないと思うので、それほど自分が見ている世界というのは高いところにあって、ただ、不可能ではないと思っている。そこに対する努力を、本質を捉えて努力していけば、自分のこのポテンシャルから考えて届かない世界ではないなと常に思っている。そこであきらめたら可能性はゼロになる。可能性が1%でもあるなら、そこは見続けて、そこに対する努力はしていきたいと思っています」

-最後に、好きな言葉はありますか?

一番好きな言葉は「継続は力なり」です。それが今、自分に一番合っている言葉だと思います。決して自分は名がある選手でもなかったですし、常にやり続けないと今の立場まで来られなかったと思いますし、これからもっと行くとなれば、そのやり続けないとそこに到達できないので。何か突出しているものがあるわけでもないですし、そこは自分を客観的に見ているからこそ、その言葉が一番刺さる。その言葉を頼りにというか、逆にそれをやっていたらいけるんだという自信があるからこそ、その言葉を大切にしています」

◆綱島悠斗(つなしま・ゆうと)2000年(平12)8月15日生まれ。神奈川県出身。相武台FCニューグリーン-東京ヴェルディジュニア-東京ヴェルディジュニアユース-東京ヴェルディユース-国士舘大。プロ2年目。23年はJ2で34試合2得点。今季J1では21試合0得点、YBCルヴァンカップ2試合0得点。188センチ、80キロ。

<城福監督の綱島評>

彼は去年も、去年の終盤はトップで使っていた。もちろん彼のオリジナルはボランチであることは間違いない。僕らの見立てというのは、選択肢がない状況、それくらい激しいバトルをしなければいけない自分たちの最終ラインだったり、相手のゴール前はいろんなものを判断してプレーするというよりかは、それしかないとジャッジしなければいけない。そのジャッジしなければいけない状態の彼は強い。

ヘディングにしても、ボールをハンティングに行くにしても。これいった方がいいのか閉じた方がいいのか、後ろのスペースを埋めた方がいいのか、ちょっと余裕があって判断しながらやることができればもっといい選手になるんですけど、ジャッジしなければいけない狭いエリアでプレーするのは彼の良さをふんだんに出せる。彼の体の強さと技術を考えれば、はっきりとジャッジできるところでこうやるしかない。彼のフィジカルと技術を生かすのは、彼の良さを引き出す一つの方法なんだろうなと。

課題は慌てていたこと。去年センターバックで出た時はどこかの試合でPKを与えた。1対1になってバッと足を出して、切り返されて、ゴール前で慌てていた。でも今の彼はペナの中で1対1になっても、それがなくなった。去年よりも進歩しているのは、ゴール前で危うい状況になっても慌てない対応が、修正できている。そこは周りの信頼感を集めていると思います。

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.