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大谷翔平が使った「マンダラチャート」を紐解く 現実離れした才能を育んだのは確かな目標設定


花巻東高時代の大谷も活用したマンダラチャートの普及活動をする一般社団法人マンダラチャート協会の松村剛志代表(撮影・平山連)

現実離れした才能を育んだのは、確かな目標設定だった。ドジャース大谷翔平投手(29)の原点をたどると、花巻東時代に取り組んだ目標シートに行き着く。仏教に登場する曼荼羅(まんだら)模様に由来する「マンダラチャート」を使い、9×9=81マスに将来の目標やそれを達成するために必要なことを書き込んだ。普及活動に努める一般社団法人マンダラチャート協会の松村剛志代表に協力を得て、大谷が実際に書いたチャートから読み取れる内容を解説してもらった。【取材・構成=平山連】

   ◇   ◇   ◇

10年以上先の未来が、はっきりと見えているかのようだ。大谷が花巻東1年時に書いたマンダラチャート。9×9=81マスの中央には「ドラ1 8球団」と大きな夢を掲げ、それを囲うようにして「体づくり」「コントロール」「キレ」「スピード160km/h」「変化球」「運」「人間性」「メンタル」と克服すべき8テーマを書き連ねた。各テーマはそれぞれ3×3=9マスに分かれ、細かな課題が書かれている。

例えば変化球の項目。高1の大谷は「カウントボールを増やす」「フォーク完成」「スライダーのキレ」「左打者への決め球」「奥行きをイメージ」「ストライクからボールに投げるコントロール」「ストレートと同じフォームで投げる」「遅く落差のあるカーブ」と書いた。

投手として引き出しを増やすべく腐心の跡がうかがえる内容。松村代表は「チャートを見れば、どれだけ真剣に取り組んでいたのかが分かる。大谷選手も数字を出したり、具体的かつ明確な課題を書いたりと効果的に使っていますね」と分析した。

人並み外れた点を感じさせるのが、大谷が「運」について記したことだ。幸運をたぐり寄せるべく「あいさつ」「ゴミ拾い」「部屋そうじ」「審判さんへの態度」「本を読む」「応援される人間になる」「プラス思考」「道具を大切に使う」と日頃の行いへ言及していた。競技にとどまらず、身の回りのことまで目を光らせる。視野の広さに非凡さを感じた。「野球一辺倒になってしまうと、書く時に詰まるんですよね。周囲のことにも目を配れる人なんだということが分かり、彼の世界観の大きさが見えます」と目を細めた。

チャートの開発から45年。地道なセミナーや口コミで広めてきたが、「あの、大谷が使っていた」に勝る宣伝効果ははない。日本ハム時代にインタビューを受けた大谷自身が「(書くことで)頭が整理されます」と好評してくれたのもありがたかった。記事ではさらに「高校では、書いた目標を見えるところで貼っていました。自分自身の目標を再確認することができる。とても、いいこと」と具体的な活用法を紹介してくれたことで、幅広い世代に受け入れられるきっかけになった。

今では国内外延べ30万人以上が利用。大谷効果もあって、教育業界や大手携帯メーカーとのタイアップなどを行うまでに至っている。独自ツールの普及に多大な貢献を果たした大谷に感謝しながら、松村代表は「何より、マンダラチャートを使って羽ばたいてくれたことがうれしい」と目を細める。「目標への最短距離を導く、人生の羅針盤」が特徴のチャートの魅力がさらに広まることを願っていた。

花巻東時代の大谷も取り組んだマンダラチャートは、間もなく誕生から半世紀を迎える。考案者は松村代表の父の寧雄(やすお)氏。一般企業で働き、40歳で退職後に仏教に帰依。信仰の傍らで、仏教の持つシステム的思考に着眼。幾何学模様の曼荼羅図からヒントを得て、79年に原型を作り上げた。

書き方は簡単。チャートの中心に夢や達成したいことを書き込み、その周りに克服すべき課題や目標を書いていく。A型(3×3=9マス)とB型(9×9=81マス)の2パターンがあり、花巻東高1年時の大谷が書いたのはB型。書く内容が詳細にわたり大変な一方で、頭の中を整理できA型よりも細かく目標設定できる。主にビジネス業界で愛用されてきたが、最近では学校など教育業界でも利用が進んでいる。生涯にわたって普及に務めた寧雄氏は17年11月に他界。大谷がマンダラチャートを使って飛躍を遂げたと知り、天国で喜んでいるに違いない。

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