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巨人の浅野、焦らず常に全力で=イチローさんの教え胸に―プロ野球・飛躍への一歩(5)


 甲子園を沸かせた18歳は謙虚だ。巨人のドラフト1位、浅野翔吾外野手(高松商高)は「今年は学びの年。2、3年目から競争に加わり、レギュラーに定着したい」と言う。それは「慣れない環境で焦らず、プロで長く野球をしたい」という思いから。地に足を着けて未来図を描いている。  豪快さは健在。13日の新人合同自主トレーニング初日から思い切り汗を流した。ティー打撃では右手の押し込みを意識し、力強くスイング。「普段から全てに全力で臨みたい」と笑った。  意識が変わる出会いがあった。高校2年の冬。米大リーグで活躍したイチローさんの指導を受け、「全力の中で形をつくる」との金言をもらった。甘えが消え、高校通算68本塁打の礎に。昨夏の甲子園準々決勝でバックスクリーンに運んだ2ランは、原辰徳監督に1位指名を決断させる運命の一発になった。  地元を離れる際に涙をこぼすなど「寂しがり屋」だと照れるが、今はドラフト2位の萩尾匡也(慶大)を兄のように慕う。金属から木製に変わるバットへの対応も質問。身長171センチながら筋肉質な体で「小さくても言い訳にせず、夢を与えたい」と大きな志を抱く。  待ち望んだプロ生活の始まり。イチローさんと同じ背番号をもらい、「いち早くチームを引っ張る存在になりたい。巨人の51番と言えば浅野と言われるように」。その一歩は堅実だが、力強い。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕巨人の新人合同自主トレーニングで、打撃練習をするドラフト1位の浅野=13日、川崎市
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