風穴を開けてくれた＝野口みずきさん、新谷仁美の「１９分台」称賛―女子マラソン

　１５日に行われたヒューストン・マラソンの女子で新谷仁美（３４）＝積水化学＝が日本歴代２位の２時間１９分２４秒をマークしたことについて、２時間１９分１２秒の日本記録を持つ野口みずきさん（４４）＝岩谷産業陸上部アドバイザー＝が１６日、電話取材に応じ、「若手選手にとって、いい刺激になったと思う。風穴を開けてくれた」と歓迎した。 　レースをライブ映像で見ていたという野口さん。「いいリズムを刻んでいた。１９分台は出るだろうなと思った。最後は（日本記録に届かず）ちょっと惜しかった」。その記録は２００５年９月のベルリン・マラソンで自身が樹立した。「ああ、いよいよ破られるのか、と少しドキドキした」と打ち明けつつ、「世界トップとの差はあるけど、１９分台はすごい」と称賛した。 　新谷は日本記録を更新できなかった悔しさをにじませ、今秋のベルリンで再挑戦する意向を表明した。野口さんは「そこが彼女の強み。悔しかったで終わらせない。（ベルリンまでは）ちょうどいい間隔になると思う」と語った。 　０１年に高橋尚子さんが女子では世界で初めて２時間２０分の壁を破り、０４年に渋井陽子さんが塗り替えた。野口さんは「当時は一人が（日本新記録を）出せば、また一人という流れだった。そうなってほしい」と期待を寄せた。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕２００５年ベルリン・マラソンの女子で、２時間１９分１２秒の日本新記録を樹立して優勝した野口みずき＝０５年９月２５日、ベルリン（ＥＰＡ時事）