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豊昇龍、足腰良く=好調玉鷲に完勝―大相撲初場所


 馬力自慢の玉鷲の当たりにも、豊昇龍はひるまなかった。いなされ、土俵に手をつきかけても、ぐっとこらえる。昨年は右足のけがに苦しんだが、今場所は下半身が崩れない。  すぐに向き直ると、まわしを探って反撃。2本差してつかまえ、一気に寄った。実力者との土つかず同士の一番を制し、「集中して自分の相撲を取り切れた」と自賛した。  八角理事長(元横綱北勝海)は「前につんのめっても足腰が良いから残れる」と評価した。おじの元横綱朝青龍の姿をほうふつとさせる粘りは、豊富な稽古量のたまもの。稽古熱心な兄弟子の明生らと番数を重ね、午後もトレーニングに励む日々。5年前の入門時には100キロほどで線が細かった体は、146キロにまで膨らんだ。  今場所は1横綱1大関という異例の番付となり、新たな看板力士の誕生を待ち望む声は多い。三役以上ではただ一人の4連勝とし、「動きも良いし前にも出ている。この形で最後まで頑張りたい」。役力士となって6場所目。23歳には、次の地位を狙うのにふさわしい風格が備わってきた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕豊昇龍(右)は玉鷲を寄り切りで下す=11日、東京・両国国技館
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