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番付の危機にこそ正攻法を=八角理事長に聞く―大相撲


 土俵上は大混戦が続く一方で、新型コロナウイルスとの闘いは徐々に好転してきた2022年の大相撲。日本相撲協会の八角理事長(59)=元横綱北勝海=は時事通信の取材に、新しい横綱・大関誕生への期待や協会運営の課題などを語った。  ◇朝乃山、横綱になってこそ  御嶽海、正代が大関から転落し、代わる力士が三役から抜け出せなかった。初場所(23年1月8日初日、東京・両国国技館)は125年ぶりの1横綱1大関。大相撲の根幹である番付の危機だ。  「3場所続けて勝てる力士がいない。いい時はいいが、勝てなくなると力が出ない」  その中で豊昇龍に「上がってやろうという貪欲な気力を感じる」というが、まだそれが、けれん味となって表れており、「圧力をかけて勝つ努力が足りない」とも。同様に、22年11月の九州場所で初優勝した阿炎にも「相手が思い切って来ても力で勝てるようになれば、大関もある」と、正攻法で勝ち抜く志を求めた。  朝乃山の大関復帰も待たれるが、「すんなり上がるようでは活性化しない。誰かが先に上がって迎え撃つのが理想」と語り、「朝乃山は大関に戻るだけではみそぎにならない。横綱に上がってこそ」と厳しい。朝乃山の復活が、他の力士を巻き込んで新時代につながることを期待すればこそだ。  コロナを巡る情勢の変化で、観客の入場が22年7月の名古屋場所では定員いっぱいに戻り、夏から巡業も再開された。「巡業を見て、本場所にも行こうと思ってもらえるように、しっかりやらせる」  相撲部屋の生活を考えると、感染対策は一気に緩和とはいかず、「完全に元に戻るのは相撲協会が最後だろう」と慎重だが、この3年で約100億円に上る赤字を5年で取り戻す財政計画も立てた。  だが、将来を託せる力士がいなければ、ファンは離れていく。22年の新弟子検査受検者は60人余りにとどまり、時代背景もあってスカウトと育成の難しさは今後も続く。  「親方は大変だが、変わらなければいけない。今の日本の姿に合った指導をして、その中に厳しさがないと育たない」。新たな視点の研修なども行い、指導者の意識改革と育成に粘り強く取り組む考えだ。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに答える日本相撲協会の八角理事長=東京・両国国技館
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