伏兵ドゥムフリース大暴れ＝正確クロス、全得点に絡む―Ｗ杯サッカー・オランダ

　オランダは１次リーグＡ組を首位通過したものの、攻撃力が存分に発揮されていたとは言い難かった。大黒柱のデパイは太もも裏にけがを抱え、まだフル出場はできない。自国から批判も出ていた状況で、伏兵のドゥムフリースが１ゴール２アシストと大暴れした。 　右ウイングバックで積極的に攻め込み、何度も好機を演出した。長い脚から放たれるクロスは正確。前半１０分にデパイの先制ゴールをアシストすると、ロスタイムにはブリントの追加点もお膳立てした。 　後半に１点差に迫られたが、その５分後だった。ブリントがふわりと入れたクロスを、左足で強烈にたたいて再び突き放すゴール。「アシストのお返しをしてくれた。感謝している」と屈託なく笑った。 　英データ会社のオプタによると、Ｗ杯１大会で３得点以上に絡んだオランダ選手は過去２人しかおらず、うち１人は１９７４年西ドイツ大会でチームを決勝に導いたヨハン・クライフだ。 　カリブ海に浮かぶアルバ代表としてもプレーした経験がある２６歳。レジェンドと肩を並べる活躍に、「チームを助けることができて幸せ。本当に誇らしく思う」と感慨深げに話した。準々決勝はアルゼンチン戦。優勝候補との戦いを前に、伏兵がまばゆい光を放った。　（ドーハ時事） 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、ゴールを決めるオランダのドゥムフリース＝３日、ドーハ（ＡＦＰ時事） 〔写真説明〕後半、チーム３点目のゴールを決めたドゥムフリース（中央）＝３日、ドーハ