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よぎった悲劇は杞憂に=日本「新しい時代」へ―W杯サッカー


 スペインを2―1と逆転し、リードを保ってたどり着いた後半ロスタイム。表示は7分―。激闘の中で、森保一監督(54)の頭にあの時の情景が浮かんだ。「最後の1分ぐらいの時に、ドーハの記憶は出てきた」。表情が一瞬硬直した。  29年前の現役時代に経験した「ドーハの悲劇」。因縁の地で、同じ状況に置かれたのは神様のいたずらか。当時は、イラクにCKを短くつながれて一瞬の隙を突かれた。ロスタイムの残りわずかな時間を耐えればW杯初出場の切符を手中にできた中での失点だった。  勝てば突破、負ければ敗退という運命のスペイン戦は、1点を追う展開で前半を折り返した。ドイツ戦同様に、指揮官は後半開始から攻撃的なカードを切ると、これがずばり的中した。  投入されたばかりの堂安律(フライブルク)がミドルシュートで同点ゴールを奪うと、同じく途中出場の三笘薫(ブライトン)の折り返しを田中碧(デュッセルドルフ)が決める。3分間の鮮やかな逆転劇だった。  相手は目の前の2010年大会王者だけではなかった。引き分けの場合は、同時刻キックオフのコスタリカ―ドイツの結果次第となる。「逐一情報は入っていた」と指揮官。  別会場では、コスタリカが後半、勝ち越したのもつかの間、ドイツが4―2と逆転。万一、スペインに追い付かれると、ドイツに得失点差で上回られることになり、最後は勝ち切る以外になかった。  スペインも一時は、突破が危うくなる状況となり、終盤まで押し込んできた。それでも主将の吉田麻也(シャルケ)を中心に最後まで耐え抜いた姿を見届けた。監督は「前向きにボールを奪いに行っていたので、時代は変わったなと。選手たちは新しい時代のプレーをしてくれていると思った」。2度目の「悲劇」は杞憂(きゆう)に終わり、再び世界に衝撃を与えた。  日本サッカー悲願となる初のベスト8を目指し、「新しい景色を」の合言葉で臨む7度目のW杯。「ドイツ、スペインという世界のトップグループにいる国に勝てたことは、大きな自信につながる」と指揮官。次は、過去3度はね返された16強の厚い壁に挑む。「ドーハの歓喜」は、その先に待っている。 (ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、勝ち越しゴールを決める田中(右)=1日、ドーハ 〔写真説明〕後半、同点ゴールを決める堂安(中央)=1日、ドーハ 〔写真説明〕後半、ゴール前にボールを上げる三笘(左)=1日、ドーハ(AFP時事) 〔写真説明〕決勝トーナメント進出を決め、喜ぶ日本代表=1日、ドーハ
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