積極性欠き痛恨＝日本、悪い予感現実に―Ｗ杯サッカー

　初戦で優勝４度を誇るドイツを撃破した日本とは対照的に、コスタリカはスペインに７失点。だが、大敗直後のチームはとかく引き締まることが多い。主将の吉田は「この試合が難しくなるのは分かっていた」。悪い予感は現実になった。 　初戦の４バックから変更し、５バック気味に守る相手にスペースを消された。想定はしていたものの「自分たちにアドバンテージがあった分、アグレッシブにいけないところがあった」と三笘。裏を狙ったパスをなかなか出せない状況もあったが、積極性を欠いた面がある。 　その原因の一つが、開始前から引き分けも頭にあったこと。後半から出場した伊藤は「リスクを負ってまで勝ち点３を求めにいったかというと、チームとしてはそうではなかった」と振り返る。最低限の勝ち点１を狙う姿勢は時間と共に明確に。単調な展開が続く中、足をすくわれた。 　結果的には吉田の中途半端なクリアが決勝点につながった。心理的な隙が生まれかねないチームを引き締めていたはずのベテランが失点に絡み、後味の悪さが残った。 　それでも下を向いている暇はない。強豪スペインとの最終戦に勝てば自力での１次リーグ突破が決まる。険しい道のりにも「切り替えるしかない。最後までチームとして戦って頑張りたい」と遠藤。上り調子だったチームにとっては痛過ぎる黒星だが、全員で乗り越えるしかない。　（アルラヤン時事） 【時事通信社】 〔写真説明〕敗れて肩を落とす（左から）浅野、鎌田と、喜ぶコスタリカの選手＝２７日、アルラヤン 〔写真説明〕後半、先制ゴールとなるコスタリカ・フジェル（中央）のシュートに体を出す吉田（右）＝２７日、アルラヤン