スターが新たな偉業＝ポルトガルのロナルド、５大会連続ゴール＝Ｗ杯サッカー

　数々の栄光に彩られたサッカー人生に、また一つ新たな偉業が加わった。ポルトガルのロナルドがＷ杯史上初の５大会連続ゴールを成し遂げた。 　決め手を欠いていた０―０の後半、ゴール前の左に走り込み、相手と接触してＰＫを得た。ボールにキスしてからセットし、目を閉じて息を吐く。４万２０００人超の観衆が固唾をのんだ。助走をつけて左に蹴り込むと、コースはやや甘かったが威力があり、ＧＫは触れられなかった。 　金字塔となるゴールで先制し、ガーナに一度は追い付かれたが振り切った。「美しい瞬間だった。記録はとても誇らしい。チームとして素晴らしいパフォーマンスができてうれしく思う」と喜んだ。 　この日を迎えるまでは雑音ばかりだった。抜群の身体能力を誇っていたスターも３７歳。クラブでの出場機会は少しずつ減っていた。Ｗ杯開幕前に英メディアのインタビューでマンチェスター・ユナイテッドを批判したことが問題になり、初戦の２日前に退団が決まった。試合のメンバー表には「フリーエージェント（無所属）」と書かれた。 　それでも大舞台が始まれば、そんなことは関係なかった。ボールが渡れば何かが起きそうな空気であふれ、スタジアムには期待に満ちた大歓声がこだました。「いいスタートが切れた。こういう大会では初戦が何より重要だから」。年齢を考えれば最後のＷ杯。まだ手にしていないチームとしての栄冠をつかみにいく。　（ドーハ時事） 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、５大会連続ゴールとなるＰＫを決め、喜ぶポルトガルのロナルド＝２４日、ドーハ 〔写真説明〕後半、５大会連続ゴールとなるＰＫを決め、喜ぶポルトガルのロナルド（左）＝２４日、ドーハ（ＡＦＰ時事） 〔写真説明〕前半、ボールをキープするポルトガルのロナルド（左）＝２４日、ドーハ