starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

新たな歴史刻んだ日本=「父」に見せた成長―W杯サッカー


 試合終了の笛に、地鳴りのような歓声が上がった。選手がベンチから勢いよく飛び出す。久保建英(レアル・ソシエダード)は喜びのあまりはだし。仲間たちと抱き合う姿に、場内から惜しみない拍手が送られた。「大きなことを成し遂げた」と長友佑都(F東京)。歴史的な大金星だ。  前半の内容だけを見れば、予想できない結末だった。ドイツに圧倒的にボールを支配され、PKで先制を許す。ロスタイムに優勝4度を誇る相手に再びネットを揺らされたが、VARで取り消しに。運もあった。  苦しい展開の中、1失点でしのいだことが逆転劇の伏線になった。後半、4バックから3バックに布陣を変更し、連動したプレスがはまり始めた。高い位置で奪ってからのカウンターを仕掛け、自信が芽生える。30分だった。三笘薫(ブライトン)の仕掛けからついに堂安律(フライブルク)の同点ゴールが生まれた。  スタジアムは異様な雰囲気に包まれた。後半38分、板倉滉(ボルシアMG)が前線へロングボールを供給。抜け出した浅野拓磨(ボーフム)は「みんなの気持ちが強い分、ボールに乗っかると思った」。迷いなく打ったシュートが、ゴールの近いサイドを射抜く。堂安と共に途中出場で大仕事。チーム力でもぎ取った。  強豪ベルギーに壮絶な逆転負けを喫し、8強入りを阻まれた4年前。「結果で新たな歴史をつくる」。吉田麻也主将(シャルケ)は誓った。負けっぷりを評価する世間との間に感じた違和感。いつしかチームの合言葉になった。終盤、ドイツはCKで守護神マヌエル・ノイアーまでもが攻撃に加わり、高さに弱い日本の隙を突こうとしてきたが、DF陣が体をぶつけ、競り合い、ゴールを割らせなかった。チームは一つだった。  日本サッカーの発展に大きく貢献したのが、1964年東京五輪に向けて派遣されたドイツ人の故デットマール・クラマーさん。森保一監督は「追い付け追い越せとやってきた」。W杯では日本史上初の逆転勝ち。「父」のような存在に成長の跡を見せた。恩返しの勝利にもなった。(ドーハ時事)。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、同点ゴールを決めた堂安(左から5人目)と喜ぶ日本の選手たち=23日、ドーハ 〔写真説明〕後半、同点ゴールを決めた堂安(中央)と喜ぶ日本の選手たち=23日、ドーハ
    Loading...
    アクセスランキング
    starthome_osusumegame_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.