攻めた大西「次は２勝目」＝殻を破った米国育ち―フジサンケイ男子ゴルフ

　ウイニングパットを決めた瞬間、大西は感情を爆発させた。「カモーン」と雄たけびを上げ、派手なガッツポーズを繰り出す。今季たびたび上位に顔を出しながら２位が２度。昨年プロデビューしたばかりのホープは「やっときた優勝なので、本当にうれしかった」と満面の笑みを見せた。 　３打差の３位でスタート。「１番から攻めていくしかない」と腹をくくっていた。４番（パー３）から、５、６番（ともにパー５）までの３連続バーディーで勢いに乗った。最終ラウンドのドライビングディスタンスは３２１ヤード。少々フェアウエーを外しても、得意のドライバーショットを生かした。 　１８番で２．５メートルを外してボギーとしたが、同じホールを使ったプレーオフには引きずらない。同じような距離のウイニングパットは、「外してもまたチャンスがある」と開き直って決めた。 　９歳で渡米してＩＭＧアカデミー、南カリフォルニア大で腕を磨いた「米国育ち」。フォローで顔がほぼ横向きになる特徴的なティーショットもその頃から変わらないという。「ここで勝てたことは自信になる。次は２勝目」。期待の若手が殻を破り、飛躍への第一歩を刻んだ。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕５番、ティーショットを放つ大西魁斗＝４日、山梨・富士桜ＣＣ