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もがいた大器、ようやく花=逸ノ城、横綱の背中追い―大相撲名古屋場所


 初土俵から8年半でつかんだ初賜杯。逸ノ城が歩んできた道には紆余(うよ)曲折があった。重圧から解き放たれ、「本当にうれしい」。いつもの穏やかな表情に戻った。
 何をしてくるか分からない宇良は「あまり得意ではない相手」。左で張り、すぐに左上手を引く。今場所しばしば見せた取り口でつかまえると、胸を合わせて寄り切った。支度部屋のテレビで照ノ富士が敗れた結びを見届け、優勝を知った。
 照ノ富士とは、モンゴルから同じ飛行機で来日した仲。大志を抱き、ともに異国で相撲人生を歩んできた。出世では大きく先を越され、「いつか自分も」。その相手と優勝を争う劇的な展開の末、見事に大願を果たした。
 新入幕の2014年秋場所で13勝を挙げて旋風を巻き起こし、翌場所で新関脇に。大器として期待されながら、腰のけがなどに苦しみ十両への転落も経験。まともに歩けない時期もあったという。
 一番近くで支えた師匠の湊親方(元幕内湊富士)は、「どん底だからこそ、分かることがある」。心には落ち着きが増し、師匠が「がむしゃらで怖いものなしだった」という以前の姿はない。ようやく壁を越え、「ここまで来られて本当に夢のような感じ」と逸ノ城。ぐっと感慨が込み上げた。
 苦難の日々が報われ、「これをきっかけにして、気持ちよくやっていきたい」。大関昇進の野望も29歳の巨漢の胸にある。 (了)
【時事通信社】
〔写真説明〕優勝パレード用の車に乗り込み、記念撮影で笑顔を見せる逸ノ城(右)=24日、愛知・ドルフィンズアリーナ(代表撮影)
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