執念見せて容赦なく＝川崎、反転攻勢へ―Ｊリーグ

　王者が執念を見せた。１―２の後半２４分、川崎の小林がこぼれ球に反応。体勢を崩しながら見事なジャンピングボレーで同点ゴールを決めた。途中出場で起用に応えたベテランは「体が勝手に動いた。狙い通りだった」。猛攻の口火となった。 　２度追い付く粘りを見せると、終了間際に小林が相手守備の乱れを突く形で勝ち越し点。さらに家長が右から持ち込んでこの日２点目を奪うなど、相手の運動量が落ちたところを容赦なく攻めた。 　前節は京都に敗れて４年ぶりの連敗を喫し、１０年ぶりとなる３戦連続の無得点を記録。３週間の中断期間では、前線を追い越すようにしてＭＦやサイドバックが絡む攻撃を再確認した。「練習からの積み重ねが出た」とは家長。ハイテンポの攻めが札幌をのみ込んだ。 　古巣対決となったチャナティップ、大島が先発で戦列復帰。故障者が戻りつつあるのは心強く、チームの結束は再び高まった。「全員がパワーを与えてくれた」と鬼木監督。前半戦を折り返し、上位３チームが勝ち点１差にひしめく混戦。反転攻勢の兆しが見えてきた。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、同点ゴールを決めた川崎の小林（右）＝１８日、等々力 〔写真説明〕後半、勝ち越しゴールを決める川崎の小林（左から２人目）＝１８日、等々力 〔写真説明〕後半、ゴールを決める川崎の家長（左）＝１８日、等々力