日本に確かな積み上げ＝一泡吹かせたい強豪―Ｗ杯サッカー抽選会

　ドイツとスペインと一緒になったＥ組が、日本にとって極めて厳しい組であることに変わりはない。１次リーグの８組で唯一、優勝経験のある２チームが同居。それでも森保監督は「勝ち進んで決勝トーナメントに行けば、世界のトップを狙えるということ」。７大会連続出場の日本に、新たな歴史を刻もうとしている。 　初出場の１９９８年フランス大会は３戦全敗の憂き目を見たが、２００２年日韓大会は１次リーグを突破。その後もベスト１６の壁にはね返されながらもがいてきた。前回ロシア大会はＷ杯で南米勢から初白星を挙げ、８強入りを懸けたベルギー戦は壮絶な逆転負け。強豪を追い詰めた戦いぶりは世界から称賛され、悲願に大きく近づいたと言える。 　今回１６強入りを果たせば、因縁のベルギーと再戦できる可能性がある。「ベスト８以上に行けたら、Ｗ杯で優勝できるグループに入れる」とは森保監督。ロシア大会では西野監督の下、コーチとして敗退を見届けた。高い壁ではあるが、優勝候補の一角であるドイツとスペインに一泡吹かせれば、勢いは一気に増す。 　Ｗ杯前にネーションズリーグが控える欧州勢と親善試合を組むのは難しく、「仮想国」の選定は困難。それでも森保監督は「相手を上に見るのではなく、われわれのストロングポイントを出して戦えるようにしたい」。今や欧州組が中心となったチームで、相手の名前に臆する選手はいないはず。逆境を一変させるための確かな積み上げが日本にある。（ドーハ時事） 【時事通信社】 〔写真説明〕Ｗ杯抽選会に出席した日本の森保監督＝１日、ドーハ（ＡＦＰ時事）