遠藤航、待ち望んだ舞台＝前回は選外、今は主力に―サッカーＷ杯予選

　４年半前の２０１７年８月３１日。Ｗ杯ロシア大会の出場を決めたオーストラリア戦後の歓喜の輪に、遠藤航はいなかった。「すごく鮮明に覚えている。そういった状況で、ピッチに立ちたいと思った」。アジア最終予選の招集メンバーから外れ、スタンドから見た光景は忘れていない。 　１８年の本大会で代表メンバーには入ったものの、出番は一度も回ってこなかった。大会後に欧州へ移籍。代表での悔しさも原動力に、対人での強さはより磨きがかかった。屈強な選手の多いドイツ１部リーグで、球際のデュエル（決闘）勝利数で１位になるまでに成長した。 　森保体制になってから、ボランチで定位置の座をつかみ、今や攻守に安定感をもたらす存在として欠かせない。最終予選も「自分が中心となってやらなければいけない覚悟がある」。 　勝てばＷ杯出場が決まる豪州戦は、自身が長く待ち望んだ舞台。「Ｗ杯をつかむチャンスがあるのは個人的にも楽しみだし、しっかり勝ちたい」。過去３大会、２分け１敗と勝てていない敵地で、新たな歴史を刻むために奮闘する。（シドニー時事） 【時事通信社】 〔写真説明〕豪州戦に向けて練習する遠藤航（中央）ら＝２２日、シドニー