カズ、新舞台で高ぶる船出＝「忘れたものよみがえる」―ＪＦＬ

　カテゴリーにこだわらず、三浦が求めたのはしびれる実戦の場。「忘れかけたものが、よみがえってくる」。ＪリーグからＪＦＬに舞台を移したプロ３７年目は、５年ぶりの開幕スタメン。キックオフ前の写真撮影では、５５歳の高揚感が伝わる大声が響いた。 　２０００席あるホームのメインスタンドには立ち見客が並び、周囲の芝生席もほぼ埋め尽くされた。昨季、６００人に満たなかった開幕戦の観客数は４６２０人。まさに「カズ効果」だった。 　硬さが見られたチームの中で、トップに入ったカズは、中盤まで下がるなど臨機応変に対応。右クロスにあと少し届かない惜しい場面もあった。後半途中には主将マークも巻き、「去年のＪリーグは出場１分で、もう６０（６５）倍も出てしまった」。６５分間のプレーを満足そうに振り返った。 　１２日の試合前日練習は、地元の幼稚園の天然芝グラウンドを借りて行われた。Ｊリーグとの環境は大きく異なるが「試合に出れば出るほど、体も反応してくれる。どう得点に絡んでいくかを求めていく」。歓喜の「カズダンス」を披露する日は、近いかもしれない。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕ラインメール青森戦の前半、ボールを追う鈴鹿ポイントゲッターズの三浦（右）＝１３日、三重・四日市市中央陸上競技場 〔写真説明〕ラインメール青森戦に勝利後、サポーターの声援に応える鈴鹿ポイントゲッターズの三浦（左端）＝１３日、三重・四日市市中央陸上競技場