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鈴木、修正して好タイム=最終日の回転へ手応え―アルペン〔パラリンピック〕


 1本目を滑り終えた時点で、鈴木は1分4秒93の9位と出遅れた。だが、大回転は2本の合計タイムで競う種目。33歳は冷静にチェアスキーを微調整した。  ブレーキが効き過ぎていた1本目よりも、スピードが出るセッティングに。急斜面でもターンを制御できる絶妙な変更で、勢いのある滑りを維持したまま旗門をくぐった。59秒83の好タイム。1分を切ったのは5人だけで、「2本目の滑りを1本目でできたら良かった」。メダルには届かなかったが、手応えはつかんだ。  技術系が強く、2014年ソチ大会では回転で金メダルに輝いた実力者。大会最終日の13日に行われる得意種目に向け、日本チームからは「最後はお前が決めてくれ」とハッパをかけられている。  海外勢はフィジカルの強い若手の台頭が著しいが、41歳の森井が2個の銅メダルを獲得したように、日本選手は技術や用具の完成度で対抗してきた。2本とも納得のいく滑りをそろえれば、鈴木にも表彰台のチャンスは十分ある。  福島県猪苗代町の出身。東日本大震災から11年の3月11日を前に、「明るいニュースを届けたいと思っていたけど、それがかなわず残念」。故郷への思いをはせつつ、最終日は「大回転で楽しめなかった分、回転は楽しめるよう心掛けたい」と自然体で挑むつもりだ。(時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕アルペンスキー男子大回転座位、鈴木猛史の2回目の滑り=10日、延慶
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