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北沢さん「自分の滑りを」=男子500「後輩」に説く〔五輪・スピードスケート〕


 12日に行われるスピードスケートの男子500メートル。新浜立也(高崎健康福祉大職)ら日本の3選手は、五輪デビュー戦でお家芸復活の期待を背負う。1984年サラエボ大会で五輪初出場を果たし、日本のスピードスケート界最初のメダルを獲得した北沢欣浩さん(59)は「とにかく悔いのないように、自分の滑りを」と心構えを説く。  北沢さんは、屋外リンクで行われた当時、大雪の影響で競技の進行が5、6時間遅れる想定外の事態に直面しながら「神経質になると自分を見失う。普段と同じような行動を取ろう」と心に決めて臨み、銀を手にした。  サラエボ五輪で最も注目されていたのは、その前シーズンの世界スプリント選手権で日本勢初の総合優勝を果たした黒岩彰。北沢さんは自らを「2番手」と考え、「入賞したらいいな」というリラックスした心持ちで臨んだことも結果に結びついた。  「僕みたいなのが取ったから、誰でもチャンスがあると思ったんじゃないですか」。前回の平昌五輪までに日本男子が獲得したメダルは計11個。このうち九つが500メートルだ。  2010年バンクーバー大会を最後に途絶えた日本勢の表彰台。今大会に臨む新浜、村上右磨(高堂建設)、森重航(専大)は、いずれも世界トップレベルの33秒台の自己ベストを持っており、北沢さんも3人に期待を寄せる。  「五輪だから何があるか分からない。当日の精神状態によって左右される部分が多い。チャンスはあると思うよ」と話しながら、大事そうに触れたのは、38年前に授与された銀メダル。「人生を変えたものだな」。スプリンターの「後輩」たちも後に続いてくれることを願っている。 (時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕スピードスケートで日本勢最初のメダルとなった1984年サラエボ五輪の銀メダルを持つ北沢欣浩さん=1月16日、北海道釧路市
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