「想像超えた」２２シーズン＝名ＱＢブレイディ、現役に別れ―ＮＦＬ

　米国で屈指の人気を誇るＮＦＬで、「史上最高」といわれる名ＱＢがユニホームを脱いだ。４４歳のブレイディは２２シーズンの現役生活を振り返り、「想像をはるかに超えた、スリリングで浮き沈みの激しいものだった。成し遂げてきたことを誇りに思う」。自身のＳＮＳに長文のメッセージを投稿し、競技への情熱や感謝をつづった。 　ＮＦＬ入りはドラフト６巡目、全体１９９位の下位指名。ルーキーシーズンは１試合の出場にとどまったが、２年目に先発の座を獲得すると、一気に才能が開花した。精度の高いプレーと強力なリーダーシップでチームを引っ張り、「王朝」と呼ばれたペイトリオッツでは２０シーズンで１７度の地区制覇。大舞台での勝負強さも抜群で、スーパーボウルでは２０１７年の大逆転勝利など、司令塔として多くのファンの記憶に残る戦いを繰り広げた。 　かねて「４０代半ばまでプレーしたい」と話し、昨季バッカニアーズに移籍。新天地で自身７度目のスーパーボウル制覇を遂げた。プレーオフで敗れた今季も、リーグ１位の４３ＴＤパス、パス獲得距離５３１６ヤード。トップレベルのプレーを見せ続けた。 　ＮＦＬのグッデル・コミッショナーは「彼はＮＦＬで最も偉大な選手の一人として記憶されるだろう」。リーグの公式ＳＮＳはトップページを、トロフィーを手にほほ笑むブレイディの写真に変えて偉大なＱＢをたたえた。（ニューヨーク時事） 【時事通信社】 〔写真説明〕セインツ戦でパスを出すバッカニアーズのブレイディ＝２０２１年１０月３１日、米ニューオーリンズ（ＡＦＰ時事）