レギュラーシーズン第26節を終え、22勝22敗としているBリーグ1部(B1)西地区の佐賀バルーナーズ。今季のチームにはタナー・グローブスやデイビッド・ダジンスキー、阿部諒など実力派のメンバーが加わり、すでに2024−25シーズンの勝利数に並ぶなど着実な成長を見せている。
チームを率いるのは、ヘッドコーチ(HC)兼ゼネラルマネージャーの宮永雄太氏だ。就任5シーズン目を迎え、チームづくりに手応えを感じつつも、「まだまだ」と語るその視線の先にある「佐賀らしさ」とは何か。終盤戦を前に、宮永HCに話を聞いた。(取材日:2026年3月3日)
「全員でシェアしながら連動性のあるオフェンスを」
ーー今シーズンは素晴らしい成績を収めているが、チームづくりはどうやっているのか
リクルートもやらせていただいているので、どうやったら佐賀県民の方たちが喜ぶような展開がつくれるか、そういうハッスルできるメンタリティーをもった選手をリクルートしたかった。なので、そういった意味で今シーズンは阿部諒と内尾(総理)と、デイビッド(ダジンスキー)、そしてタナー(グローブス)と橋本(晃佑)ですね。しっかりと「For the Team」ができる選手をリクルートしたところから始まっていたので、土台となる選手たちがいい状況でスタートが切れたなと思います。
ーー「走って守る」というバスケットの中でも、かなりスピードも出てきたという印象を受けますが、どのように練習をしているのか
連戦もあるので、あまり長い時間練習することは難しいのですが、しっかりと短い時間の中で強度高くできるようにと考えていますし、速い展開と言ってもただ単に速く走る、速く打つ、というのではなくて、しっかりと行動を(チームの)全員でシェアしながら連動性のあるオフェンスを展開しながらというところにこだわっています。
ーー練習で大切にしていることは
よりルールをシンプルに明確化することと、全選手が絡んでいるということ。今日はディフェンスを中心に練習する日だったので、ディフェンスを中心に練習したのですが、ボールマンとピックアンドロールにいく選手、そのディフェンスだけではなくて他3人の重要性というところもずっと練習してきた。そこが多分選手に少し響いているというか、身についてきているのかなと思います。

ーー外国籍の選手たちもよく意見を出しているように見える
僕から言うことはなく、彼らが主体的にコミュニケーションをとってくれるので、そこは継続してほしいなと思います。
ーー昨シーズンの勝利数を超えようとしているが、この状況を宮永HCはどう見ているか
自分たちの形を作ればしっかりと勝負になる展開を作れるという手応えはあるのですが、結果としてはまだまだ。けが人がいるなどの言い訳とかいろいろとあるかもしれないですけど、もっと勝ち星を増やせたなとか、もっといい展開が作れたなという試合は多々あるなと感じるので、まだまだかなというところです。
ーーチェイス・フィーラーがアルバルク東京へ期限付き移籍となったが、その辺りの難しさはあるか
今年われわれが目指している連動性のあるバスケットというのは、彼はすごくキーになる選手だったので、彼がいないというのは組み立てが難しい部分もあるのですが、外国籍3名しか保有できないので、その中でバランスをみるとやはりレイナルドとデイブとタナーという組み合わせが一番脅威性を出せると感じている。チェイスがいない分でもレイナルドのトランジションのアタックやタナーの柔軟性のあるオフェンス、高確率の3Pシュートなどの強みが出せるのではないかと思うので、ポジティブには捉えています。
来季開幕Bプレミアでは「日本人の活躍に期待」
ーー新しく加入した選手の成長が今シーズンの勝率にも結びついていると思うが、彼らの成長、働きをどう見ているか
もともと阿部諒に関してはどのくらいできるかというところは分かっていましたし、ある程度彼に時間を預けて彼らの持ち味である「クリエイトする能力」というのを発揮してほしかった。(今は)存分に発揮していると思いますし、一方でまだまだだなと。期待値は高いので、もっとゲームチェンジャーになれると思いますし、またディフェンスでも彼はエースキラーだったはずなので、オフェンスだけではなくディフェンスというところでもうちでもっと力を発揮してほしいと思います。
内尾に関しては、想像しているディフェンスの一歩目の速さとか読みというのは素晴らしいものがあるので、本当に自信を持って相手のエースにぶつけることができますし、彼の課題はどちらかというとオフェンスでどうやって自らアドバンテージを作り出すかというところだと思うので、コーナーステイのワイドオープンのシューターではなく、自分がオフェンスのクリエイターになるつもりでやってほしいと思っています。素晴らしい活躍ですが、二人ともまだまだ期待しています。
ーー今シーズン佐賀アリーナに足を運んでくださるファンの方も増えているように思うが、会場ではどう感じるか
昨シーズンはホームでかなり負け越したので。今年はホームの方がたぶん成績がいいのかな。それが一番大きいのかなと思うので、もちろん勝ちを届けるというのもそうですけど、そうではなかったとしてもわれわれの激しいディフェンスから連動性のあるオフェンスというのは佐賀県民の皆さんが喜ぶ形なのかなと思う。突きつめていきたいなと思っています。

ーードラフトでは佐賀出身の選手を獲得したが、地元出身の選手がチームにいることをどう感じているか
皆さんがたぶん「佐賀ってどこ?」というイメージなので、実はこんな素晴らしい選手がいるよ、素晴らしいアリーナがあって意外とおもしろいバスケットをするんだよね、というふうに思ってもらえると嬉しい。そういった意味では(轟)琉維の活躍でしたり、指名させていただいた武富の今後の活躍というのはクラブにとっても大きな部分かなと思います。
ーー来シーズンからBプレミアになり、レギュレーションが変更されるが、どのような印象を持っているか
オンザコートフリーなのでやってみなければ分からないなというところと、やっぱりうちは日本人を主体として、角田、阿部、内尾、彼らを主として(やっていきたい)。金丸は今ちょっとけがでいないですが、彼がしっかり戻ってきて日本人主体でやる方が佐賀のバスケットなのかなと感じています。プレミアといえど、日本人の活躍というのを期待したいなと思います。
ーーここから終盤戦に向けての意気込みは
4月が最大の山場なので、そこまでいかに健康に行って、最後けが人が全員戻ってきて、この4月火力を一気に上げられるかどうか。やることはもうみんな明確で分かっていると思うので、ここの最後にピークを持ってこられるかどうかかなと思います。
