
Bリーグ1部(B1)は11月1日と2日の両日、各地でレギュラーシーズン(RS)の第7節が行われ、京都ハンナリーズはホームの京都市体育館(京都市)で同地区の三遠ネオフェニックスと対戦した。
第1戦を勝利して迎えた第2戦、京都は序盤からアグレッシブなディフェンスで第1クォーターだけで三遠から8つのターンオーバーを奪うなど、好守を披露。せめては前田悟の3ポイントシュートなどで得点を伸ばし、21-14と幸先の良いスタートを切った。しかし、第2Q中盤からはゾーンディフェンスを攻略できず、徐々にオフェンスが停滞。前半終了間際には古川孝敏が意地の3Pシュートを沈めて何とか6点リードで折り返したものの、後半に入ると自陣のターンオーバーが激増し、自滅する形で流れを手放す。後半はわずか22得点に抑えられるなどオフェンスが沈黙し、71-61で逆転負け。今季初の連勝とはならなかった。
第2戦後、京都の伊佐勉HC、前田悟が記者の質問に答えた。

伊佐勉HCの三遠戦後のコメント
ーー三遠戦の総括
数字にも出ていますが、前半は我慢していたターンオーバーが後半は(相手に)誘発されて、そこからの失点が多く、走られて流れが向こうにいってしまいました。タフショットになって点が取れないシーンが多く、結果的に点差を詰められなかったと思います。あと、スティールをしたのに相手に簡単にスティールされるシーンもあって、もったいない流れの行き来がありました。そこは今後成長していかないといけない部分かなと思います。総じてファイトレベル(闘争心)は三遠さんにしっかり対応出来ていたと思うので、水曜日のゲームにつなげていけたらと思います。
ーー三遠のデイビッド・ヌワバへの対策について、第2戦で川嶋勇人をメインにマッチアップさせた理由は
川嶋勇人はディフェンスが上手いので、彼に託しました。前半は(ヌワバを)2点に抑えていますが、後半は走られて得点を取られているので、誰がついているかは問題じゃないと思います。(ヌワバ選手は)20点取っていますけど、プラスマイナスでは+1なので、彼の場面でディフェンスのエラーが相当あるのかなと感じています。(前田)悟をヌワバにつけなかったのは、前田のオフェンスのシュートタッチが良かったので、そこに集中してもらいたかったのと、勇人が出ている時にゲームをコントロールできるし誰にでもつけられるので、今回は勇人に多く任せました。

ーー終盤、ゲームコントロールを小川麻斗ではなく川嶋に託した理由は
周りのケミストリー(連携)というわけではないんですけど、麻斗(小川選手)が出てる時にボールが回らない時間帯があって、周りが「何をしたいんだ?」という感じになっていたので、勇人にポイントガードをしてもらって、古川と前田を並べてシンプルにして逆転を狙いました。
―小川の課題はボールを持ちすぎることにあると感じるか
「持ちすぎ」というより、彼には話をしていますけど、スコアラー(得点源)はボールを触らないと不安になってくるので、一回スコアラーにボールを触らせる。結局ボールはガードのところに戻ってくるので、そこ(戻ってきた時)は思い切りやらないといけない。僕が今感じているのは、(小川は)持ちすぎて、残り(シュートクロック)が10秒ぐらいになってからボールをもらった人が何もできない状態になっているということです。高い位置からならシュートは打てますけど、タフショットになってしまうので、今はこの数字(成績)になっているのかなと。そうなる前に一回離してボールを触らせて、最後また戻ってきてシュートを打つ分には全然良いんです。ただその辺のメンタルコントロールや周りのコントロールも、今後の彼の伸びしろだと思います。
前田悟の三遠戦後のコメント
ーー三遠戦の総括
第3Qにターンオーバーがすごく増えてしまって、トータルで20ターンオーバーして、そこから走られて点数を取られたっていうのが敗因かなと思います。最近負けているゲームは相手にプレッシャーをかけられて、ハードに来られたときにターンオーバーが増えて負けるという毎回同じパターンなので、そこは課題として取り組んでいきたいです。

―ヌワバとマッチアップして抑えたいという気持ちもあったか
もちろんマッチアップしたい気持ちはありますけど、コーチの指示を信頼しているので、誰につこうが自分の役割を全うして相手を抑えたいと思っています。津屋選手(※三遠のシューター)もオープンにできない選手ですし、三遠の選手は皆が脅威なので、特定の誰かを意識しすぎることなく守っていました。
ーーチーム全体で80点以上取るのが難しい現状だが、オフに取り組んできたことは発揮できているか
昨シーズンよりペイントアタック(ゴール下への攻撃)は増やせていると思いますし、僕個人としても去年よりプレーの幅が広がっていると思います。これからも続けていきたいです。ここまでは3ポイントシュートが入っていなかったので得点が伸び悩んでいましたけど、2ポイントのフィニッシュ自体は増えているので、引き続きやっていきたいです。
(金澤朱志)
