青の食品着色料として広く使われる化学合成の「青色1号」とほぼ同じ色で、長期保存時の安定性に優れた天然着色料が赤キャベツの色素「アントシアニン」から発見された。名古屋大や米大手食品企業マース、カリフォルニア大などの国際研究チームが8日、米科学誌サイエンス・アドバンシズに発表した。  名大の吉田久美教授は「青は天然色素による安定した発色が困難だった。合成着色料から切り替えが進むのではないか」と話している。  赤キャベツのアントシアニンは10種類以上の色素の混合物。酸性で赤、中性で紫、アルカリ性で青になるが、中性やアルカリ性では不安定な上、熱が加わると分解するため、これまで赤や赤紫の着色料として使われてきた。  研究チームは色素を1種類ずつ分け、金属イオンを加えて青にする実験を重ねた。その結果、「P2」と名付けた色素分子3個がアルミニウムイオン1個に集まる構造になると、中性で青色1号に近い色になることを発見した。含まれるアルミニウムは微量のため、安全性は問題ないと考えられるという。  青色1号は「ブリリアントブルーFCF」と呼ばれる物質で、石油成分が主原料。黄色と混ぜ、緑の着色にも使われる。クチナシ(アカネ科)の実や藍藻「スピルリナ」を原料とする青の天然着色料もあるが、青色1号とは色合いや性質が異なる。 【時事通信社】

情報提供元:時事通信社
記事名:「赤キャベツから青の着色料=合成から切り替え期待―名大など