【パリAFP=時事】フランスが1966年から1996年にかけて太平洋で行った核実験では仏領ポリネシアの「ほぼ全人口」が被ばくしたものの、同国は同地域がさらされた放射線量を隠蔽(いんぺい)していたとする報告書を、調査報道機関ディスクローズが9日、公表した。(写真は仏領ポリネシアのトゥアモトゥ諸島で行われた核実験の現場)
 ディスクローズは、仏国防省が2013年に機密解除した軍の核実験関連文書約2000ページを2年かけて分析。調査はディスクローズと英モデリング・調査会社インタープリト、米プリンストン大学の科学・国際安全保障プログラムが共同で実施した。
 報告書は1974年7月に行われた核実験「サントール」について、「被ばく量の科学的再評価に基づき私たちが計算したところ、当時のポリネシアのほぼ全人口に相当する約11万人が汚染されていた」と結論。
 また調査結果を裏付けるため、核実験で生じた有毒な雲をモデル化した結果、「仏当局が50年以上にわたり、核実験がポリネシアの人々の健康に与えた真の影響を隠してきた」ことが判明したと説明。住民の甲状腺被ばく線量について「私たちの推定値は、2006年に仏原子力庁が出した値の2倍~10倍高い」とした。
 ディスクローズによると、これまでにポリネシアで補償を受けた核実験被害者の数は、兵士と請負業者を除く民間人では63人にとどまる。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2021/03/11-11:22)

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記事名:「 仏核実験、ポリネシアの「ほぼ全人口」被ばく 調査報告書