【パリAFP=時事】「前は仕事モード、後ろはパーティー仕様」──あまりにダサくて、長年にわたりほとんど罪とさえ言われてきた髪形「マレット」が、まさかの復活を果たしている。(写真は米歌手マイリー・サイラスさん。米ロサンゼルスにて)
 リアーナさんやマイリー・サイラスさんといった米ポップ歌手を筆頭に、世界のテレビや街角を席巻しているのが、前から見るとショート、後ろから見るとロングのヘアスタイル、マレットだ。
 「私のアイドルはずっとデヴィッド・ボウイとダイアナ妃で、2人の子どもみたいに見えたらいいなと思ったのが最初だった」と、英ブライトン在住のオーストラリア人、シャロン・ダニエルズさん(26)は話す。
 2年前、ブライトンに来たとき、街で同じ髪形をしているのはもう1人しかいなかった。なぜ知っているかというと、その男性の写真をみんながダニエルズさんに送ってきたからだ。
 だが、今やどこもかしこもマレットだらけだ。
 地球が回っているように、ファッションの流行も回っている。だが、マレットだけは永遠に葬り去られたと多くの人が思っていた。
 ベテラン理髪師の団体「ブリティッシュ・マスター・バーバー・アライアンス」のトニー・コープランド氏は、マレットの再流行を「死者がよみがえった」と話す。
 このままいけば、次回の欧州最大のマレット・フェスティバルでは、大接戦が繰り広げられそうだ。だが、2019年にベルギーで開催された前回大会の優勝者、ゴティエ・イスタンさんはタイトル防衛に自信をみせる。
 仏西部ブルターニュで農業に従事するイスタンさんは、今年6月に中部で開催予定のマレット・フェスティバルには、歩いて行こうと思っている。
 イスタンさんによると、マレットの歴史は、肩パッドやジャケットの袖のロールアップがはやった1980年代よりも、はるか昔にさかのぼるという。
 実際、「ヒストリー・チャンネル」によると、文学では古代ギリシャ時代に初登場している。ホメロスの叙事詩「イリアス」に、「前髪を刈り上げ、後ろを長く伸ばしている」やり兵の部隊の記述がある。
 しかし、この髪形は数世紀もの間、呼び名のないままだった。オックスフォード英語辞典によると、記録に残る限りでは、1994年に米ヒップホップ・グループ、ビースティ・ボーイズがシングル「マレットヘッド」で使用したのが初めてだという。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2021/03/11-10:54)

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記事名:「 あまりにもダサい髪形「マレット」、まさかの復活