【カイロAFP=時事】エジプト観光・考古省は17日、先端技術を用いた研究で、約3600年前の古代エジプト王(ファラオ)の死因が処刑だったことを突き止めたと発表した。(写真はエジプト観光・考古省が公開した、約3600年前の古代エジプト王(ファラオ)セケンエンラー2世のミイラのCTスキャン画像)
 紀元前1600年ごろにエジプト南部を統治したセケンエンラー2世は、ナイルデルタ(ナイル川下流域)一帯を支配していた西アジア起源の異民族王朝ヒクソスに対し、エジプト軍を率いて勇敢に戦ったことで知られる。
 1960年代に行われたX線調査で、セケンエンラー2世のミイラの頭部に傷があり、防腐処理の過程で隠されていたことが判明。戦死したか、宮殿内で暗殺されたとみられていた。
 しかし、CTスキャンに基づき3D画像を作成した結果、考古学者のザヒ・ハワス元考古相とカイロ大学のサハル・サリム教授(放射線学)は、セケンエンラー2世は戦場で捕虜となり、その後「処刑式」で殺害されたと結論づけた。
 観光・考古省の発表によると、CTスキャンで「これまでの調査では見つかっていなかった傷や、防腐処理によって巧みに隠された傷など、頭部の傷の詳細が明らかになった」。研究チームはこれらの傷を、首都カイロにあるエジプト考古学博物館収蔵の短剣、おの、やりといったヒクソスの武器と照合した。
 「(ミイラは)手が変形しており、セケンエンラー2世が戦場で捕らえられた可能性を示している」と観光・考古省は説明。セケンエンラー2世は「後ろ手に縛られていて」頭部への「激しい攻撃を防ぐことができなかった」との見方を示している。
 医学誌「フロンティアーズ・オブ・メディシン」に発表されたこの研究では、骨のスキャンにより、セケンエンラー2世の死亡時の年齢が40歳前後だったことも明らかになった。
 セケンエンラー2世のミイラは19世紀後半に発見され、顔にはっきりと外傷が確認されたことから、死因の解明に向けた研究が続けられてきた。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2021/02/18-15:05)

情報提供元:時事ドットコム ワールドアイ
記事名:「3600年前のファラオの死因、先端技術でついに解明 エジプト