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コロナ禍の英国、癒やし需要に付け込む「犬泥棒」激増

  • 2021年02月09日 14:51:00

【ロンドンAFP=時事】新型コロナウイルス流行下の英国で、ペット犬の盗難被害が爆発的に増加している。感染対策のロックダウン(都市封鎖)がたびたび実施される中で、ペット需要が一気に高まったことが背景にある。(写真は英首都ロンドン南東部のグリニッジ・パークで、飼い犬と遊ぶ女性)
 ウェールズ南部ポートタルボット近郊の閑静な村に住むサラさん(35)は昨年12月、自宅の納屋で飼っていた犬6匹を盗まれた。一家が寝静まった夜中に、忍び込んだ何者かが連れ去ったのだ。
 「犬たちのことが本当に、とてもとても心配で。自分を責めてしまって、日常生活もままならない」とサラさんはAFPに語った。
 6匹のうち、イングリッシュスプリンガースパニエルの雌1匹は先日たまたま保護され、獣医師がマイクロチップの情報を調べてサラさんの元に帰してくれた。だが、残る5匹は行方不明のままだ。帰ってきた1匹も、犯人がマイクロチップを取り出そうとして失敗したため、ひどいけがをしていた。
 ■需要の高騰
 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と同じくらい、拡大している」。迷子犬の保護・捜索情報データベースを提供する団体「ドッグロスト」のウェイン・メイ氏はこう述べ、「活動を始めて30年になるが、2020年は過去最悪の年だった」と振り返った。昨年3月以降、犬の盗難件数は推計250%増加したという。
 もともと英国民の犬好きは有名だが、コロナ禍の孤独と不安を癒やしてくれるペットを求める人が激増。販売・譲渡市場では、子犬はもちろん成犬の価格も2倍以上に跳ね上がった。この状況が、貪欲なブリーダー(繁殖業者)のみならず犯罪者をも引き付けている。
 人気犬種のスパニエルやブルドッグ、パグ、プードル系ミックスなどの価格は現在、1匹4000ポンド(約57万円)以上することもある。
 メイ氏は、「ギャング組織や窃盗グループが飼い犬を盗み、繁殖に利用したり、身代金や保護の謝礼金を要求したりする事例が増えている」と指摘。英国では犬の窃盗は、罰金200~250ポンド(約2万9000~3万6000円)の軽犯罪にすぎない。「罰則が軽いため、今や飼い犬の窃盗は麻薬の売人になるよりもうかる」と述べ、こうした犯罪の抑止には、罰則強化しかないとの見方を示した。【翻訳編集AFPBBNews】

〔AFP=時事〕(2021/02/09-14:51)
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