「仮想通貨FX」とは、まるでFXのように仮想通貨を売買できるサービスのことです。仮想通貨取引に外国為替関連の商品である「FX」の名前がついていることに疑問や違和感がある方は多いのではないでしょうか。
しかし、この「FX」がついていることで仮想通貨FXには通常の仮想通貨取引にはないメリットや特徴があります。当記事では特徴や仮想通貨FXだからこそできることにスポットをあてて、詳しく解説していきます。
・仮想通貨FXをするなら7つに分けた厳重なセキュリティを採用しているDMMビットコインがおすすめ
・DMMビットコインはレバレッジ取引通貨が31通貨と最多なので、仮想通貨FXにおすすめ!
1.仮想通貨FXの特徴やメリット
仮想通貨FXは、「ビットコインFX」や「暗号資産FX」とも呼ばれ、仮想通貨の現物ではなく仮想通貨の価格と連動する派生商品を売買するサービスのことです。これだけだとわかりにくいと思うので、さらに詳しく解説しましょう。
FXとは外国為替証拠金取引のことで、現実に存在する為替市場で刻一刻と動いている為替レートと連動するデリバティブ(派生商品)を売買し、差金決済をして利益を狙う商品です。
ここで重要なポイントは、「外国為替取引をしている」のではなく、「外国為替市場で売買されている通貨と連動する派生商品を取引している」ことです。
もちろん現実に為替市場でのレートと連動しているので、FXで売買されているレート 為替市場に準じるものです。しかし実際には、為替市場に連動している派生商品を売買しているだけであり、派生商品だけに多くの機能や特性を持たせることができます。
そのメリットは投資家にとって大きな意味をもつので、以下に4つの項目で解説しましょう。
1-1. 少額からスタートが可能
取引所名 | 取扱通貨数 | レバレッジ手数料 | 最低取引単価 |
---|---|---|---|
1通貨 (BTC) | 0.04%/日 | 0.01BTC | |
31通貨 | 0.04%/日 | 0.0001BTC | |
10通貨 (BTC, ETH, XRP, BCH, LTC, XLM, XEM, BAT, OMG, XTZ) | 0.04%/日 | 0.01BTC |
仮想通貨の「現物」というとややこしいですが、実際に決済に使うことができる現物はすでに高値になってしまっているものが多数あります。
たとえばビットコインはすでに1ビットコインが数百万円で取引されているため、1ビットコインを買おうと思うと数百万円のお金を用意し、リスクにさらすことになります。
それに対して仮想通貨FXは派生商品なので、取引単位についても柔軟に設定されています。仮想通貨FXを提供している取引所GMOコインのルールを見ると、ビットコインは0.01ビットコインから売買が可能です。
もしビットコイン相場が1ビットコイン=200万円だとしても、その100分の1である2万円から投資が可能になります。
- 1ビットコイン(BTC)=200万円だった場合
最低取引金額は0.01 BTCは20,000円になる。
しかもGMOコインを含む多くの仮想通貨FXサービスでは、2倍までのレバレッジをかけることができるため、その半分にあたる証拠金があれば投資をすることができます。
つまり、GMOコインでビットコインFXの投資をする場合、1ビットコイン=200万円だとしても1万円から投資が可能になるわけです。
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1-2. 現物取引よりも大きく利益を狙える
少ない証拠金で大きな金額の取引ができる仕組みのことを、レバレッジといいます。レバレッジを利用することによって、仮想通貨FXは外貨取引のFXと同じように大きな利益を狙うことができます。
その反面、相場が逆行したときに損失が大きくなるリスクと隣り合わせにはなりますが、外貨取引のFXと同じように適切な資金管理をすることによってこのリスクは管理、抑制できます。
100万で2倍のレバレッジをかけた場合
- 1BTC=100万で購入した場合、100万×2倍=200万の資金をかけていることと同義になる。
- 1BTC=100万で購入したものが1BTC=110万に上昇した場合、利益は110万-100万=10万【×レバレッジ2倍】=20万になる。
現物取引との違いは?
FXには現物取引にない「建玉(たてぎょく)」と呼ばれるものがあります。 これは取引約定後に反対売買されずに残っている未決済契約を指します。
通常、現物取引は手持ちの資金と投資できる額は同額になりますが、建玉によってFXでは手持ちの資金を担保(証拠金)として、それ以上の額に投資することのできる「レバレッジ」や、売り注文から入る「空売り」などをすることが可能になります。
1-3. 下げ相場でも利益を出せる
一般的な仮想通貨の取引では通常価格が低い時に買って、高くなったら売却してその差額で利益を得ます。
仮想通貨FXは通常の買い注文(ロング)から入ることはもちろん、外貨のFXと同じく下げ相場でも利益を出すことができます。具体的にはこれから相場が下がりそうな時に「売りポジション」を建て、実際にポジションを持っている仮想通貨が下落したときに決済をすることで差額が利益になります。
1BTC=200万円のときに売りポジションを建て、それが150万円になったときに決済をすれば50万円の利益になる、という具合です。 このことをく「空売り(ショート)」と言います。
すでに目当ての仮想通貨の価格が高騰している場合や、価格が暴落する相場において、売り注文から入れることは大きなメリットになります。また、ロング(買い)とショート(売り)の両建てでポジションを持てば、自分の立てた予想と逆の値動きがあった場合でも損失を抑えることもできます。
FXとしての特性を最大限活用し、値動きが激しい時は高騰・暴落どちらもチャンスだと考えましょう。
1-4. 24時間365日いつでも取引可能
仮想通貨FXは、24時間365日いつでも取引ができます。外貨取引のFXなら土日に外為市場が休みになるのに合わせて取引も止まりますが、仮想通貨FXは土日であっても常時相場が動いており、取引のチャンスが拡大します。
2.仮想通貨FXのリスクやデメリット
とてもメリットの多い仮想通貨FXですが、ここでは逆にリスクやデメリットについて解説します。実際に投資を検討されている方は、特にこちらについてしっかり留意していただきたいと思います。
2-1. 長期保有には不向き
仮想通貨FXは原則として短期売買によって利益を狙うことを想定した商品です。レバレッジを活用して大きな金額のトレードをすれば、値幅が小さくても利益額を大きくすることができるので、デイトレードやスキャルピングのような短期売買に適しています。
長期保有に不向きである理由は売買手法だけでなく、仮想通貨FXのルールにも見ることができます。
仮想通貨FXでは日をまたいでポジションを保有すると、レバレッジ手数料が発生します。これは仮想通貨FXを提供している事業者の取り分ともいえるものなので、ほとんどの業者で発生します。
例えばGMOコインでは1日あたり0.04%のレバレッジ手数料が発生するので、ポジションを長く持てば持つほどこの手数料が膨らんでしまい、不利になります。
2-2. 損失が大きくなるリスクがある
少ない証拠金で大きな取引ができるレバレッジは、諸刃の剣です。大きな利益を狙える一方で相場が逆行すると損失が大きくなるため、ハイリスク・ハイリターンになります。
2-3. 価格変動によるリスクがある
仮想通貨は値動きが激しく、そのことが投資の面白さでもあります。
しかし仮想通貨FXではレバレッジを活用できるため、ただでさえ値動きが荒い仮想通貨の影響をより大きく受けます。相場が思惑通りに動いたときの利益はとても大きくなりますが、逆もあることを忘れてはいけません。
2-4. ロスカットによって取引が強制終了される可能性がある
価格変動によって含み損が大きくなることは仮想通貨の現物取引でもリスク要因ですが、仮想通貨FXで同じことが起きるとロスカットを意識しなければなりません。
少ない証拠金で大きな金額をトレードしているため、価格変動によっては含み損が大きくなりすぎて証拠金が不足し、ロスカットとして保有しているポジションが強制的に決済され、損失が確定していまいます。
このロスカットは取引業者が預入資産以上の損失が拡大することを防ぐセーフティネットなのですが、意図しない損失の確定が起きることに変わりはありません。現物だと大きく逆行したとしても持ったままでいることにリスクはありませんが、仮想通貨FXでは、証拠金維持率によっては持っておくこともできなくなることがある点に留意しましょう。
3.仮想通貨FXを取り扱っている取引所
仮想通貨FXは、国内の大手仮想通貨取引所で取り扱いがあります。いずれも知名度が高く信頼できる取引所なので、下記の3社を紹介します。
bitFlyer - 「Lightning FX」で取引をスムーズに!
国内最大級の仮想通貨取引所です。ビットコインの取引量は国内1位※で、スケールメリットもあります。「Lightning FX」という名称で、仮想通貨FXサービスを提供しています。
bitFlyer(ビットフライヤー)が向いている人
bitFlyer(ビットフライヤー)が向いている人は初めて口座開設をする人だ。取扱通貨数は21種類あり、レバレッジ取引ができるなど口座を開設しておけば幅広い投資ができる。
bitFlyer(ビットフライヤー)が向いていない人
bitFlyer(ビットフライヤー)が向いていない人は出金手数料が気になる人だ。出金手数料は220円~770円と幅があるが、最高手数料は他社に比べると高めになっている。
bitFlyer(ビットフライヤー)の評価ポイント
①イーサリアム含め21通貨を扱っている
②レバレッジ取引が可能
③入金手数料が無料
ビットフライヤーは銀行振り込みの手数料が無料である。さらに24時間365日いつでも入金ができる「クイック入金」も住信SBIネット銀行であれば手数料が無料(他社は330円)だ。
DMM Bitcoin - 仮想通貨FXでレバレッジがかけられる!
動画配信サービスなどのネットサービスを多角的に手がけるDMMグループの仮想通貨FXサービスです。ビットコインをはじめ、主要な仮想通貨のレバレッジ取引が可能です。
DMM Bitcoinが向いている人
DMM Bicoinが向いている人はアルトコインでレバレッジ取引をしたい人だ。31種類の銘柄を取扱い、通貨ペアは全33種類と豊富に用意されている。
DMM Bitcoinが向いていない人
DMM Bitcoinが向いていない人は取引所形式で取引したい人だ。DMM Bitcoinは販売所形式の取引所なので、自分が指定した価格で取引をするなど購入方法を選択することはできない。
DMM Bitcoinの評価ポイント
①各種手数料が無料
入金はクイック入金が5,000円から、銀行振込は下限なしでともに手数料無料。また、仮想通貨を他の取引所へ送金する場合の手数料も無料だ。
②豊富なレバレッジ可能通貨数
全31種類の通貨でレバレッジ取引が可能になっている。さらに仮想通貨同士のレバレッジも8種類できるため、通貨ペアは39種類となる。
③LINEでの問い合わせが可能
使い方がわからない場合やトラブルが起きた際、DMM Bitcoinでは24時間365日LINEでの問い合わせを受け付けている。
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GMOコイン -主要10通貨と日本円のペアをトレード可能!
仮想通貨取引所として多くの現物取引を手がけるGMOコインにも、仮想通貨FX(同社の表現では「暗号資産FX」)のサービスがあります。BTC/JPY(ビットコインと日本円の取引ペア)をはじめ、イーサリアムやビットコインキャッシュ、リップルなど主要10通貨と日本円のペアをトレードできます。
GMOコインが向いている人
GMOコインが向いている人はすぐに取引を始めたい人だ。口座開設には時間がかかる取引所も多いが、GMOコインでは最短10分で取引を開始することができる。
GMOコインが向いていない人
GMOコインが向いていない人は主に販売所形式で取引したい人だ。取引手数料は無料となっているが、実際にはレバレッジとして手数料が発生しており、広めに設定されている。
GMOコインの評価ポイント
①イーサリアム含め21通貨を扱っている
②積み立てが可能
GMOコインでは暗号資産を保有しているだけで暗号資産を得られる「つみたて暗号資産」のサービスを利用できる。最小1,000円か設定でき、毎月自動的に購入可能だ。
③大手GMOグループの高いセキュリティ
GMOコインでは2段階認証や24時間の監視、定期的な脆弱性診断や資産の分別管理など、厳重なサイバー攻撃対策が取られているため、安心して取引できる。
4.仮想通貨FXを始めるための手順
仮想通貨FXを始めるための手順を解説します。基本的には仮想通貨の現物取引を始める方法とほとんど同じですし、株やFXの始め方ともほぼ同じです。
4-1. 仮想通貨取引所に口座を開設する
仮想通貨FXの取扱いがある仮想通貨取引所に口座を開設します。(bitFlyerの例)
知名度や信頼度の観点から、初心者の方はここで紹介している3社を軸に選ぶのがよいと思います。
取引所名 | 取扱通貨数 | レバレッジ手数料 | ロスカット | 追証 | 最低取引単価 |
---|---|---|---|---|---|
1通貨 | 0.04%/日 | 50% | 100% | 0.01BTC | |
31通貨 | 0.04%/日 | 50% | 100% | 0.0001BTC | |
10通貨 | 0.04%/日 | 75% | 100% | 0.01BTC |
それぞれの取引所の公式サイトに登録フォームがあるので、そこに必要事項を記入して送信、身分を確認できる証明書の写しを送って審査にパスすれば口座が開設されます。
4-2. 日本円を入金する
仮想通貨FXは日本円で取引するので、取引の準備として口座に必要な日本円を入金します。各取引所には「クイック入金」といって銀行口座からいつでもすぐ 入金できる方法があるので、それを使うと便利です。
4-3. 実際にトレードを開始する
口座を開設し、そこに必要な資金を入金すればいつでも仮想通貨FXのトレードが可能になります。24時間365日トレードが可能なので、ポジションを建てたい価格になったら実際に注文を出してみましょう。
次章では、その注文の出し方について解説します。
5.仮想通貨FXのトレード方法
仮想通貨FXでのトレード方法について解説します。売買している対象が仮想通貨関連の派生商品というだけで、注文の方法は株やFXとほとんど同じです。ただし、仮想通貨FXは注文の方法が多機能なので、ニーズに合った最適な注文方法を選ぶことができます。
5-1. 買い注文の出し方
ポジションを持ちたい仮想通貨商品に対して、買い注文を出すには、以下の方法があります。
成行買い | 注文を出した時点での価格でポジションを成立させる注文 |
指値注文 | 目標の価格になったときにポジションを成立させる注文 |
IFD | 目標の価格になったらポジションを成立させ、同時に決済の指値注文を出す2段階の注文 |
IFD-OCO(IFO) | IFDとOCOを組み合わせた注文で、1つめの注文が成立したあとで利益確定と損切りを同時に出す2段階注文 |
約定(注文が成立すること)を優先するのであれば成行買いが最適ですが、あらかじめ立てた売買戦略を反映しやすいのはそれ以外の注文方法です。
5-2. 売り注文の出し方
仮想通貨FXでは新規に売りからのエントリーも可能です。その場合、可能な方法は以下のとおりです。
成行売り | 注文を出した時点での価格でポジションを成立させる注文 |
指値注文 | 目標の価格になったときにポジションを成立させる注文 |
IFD | 目標の価格になったらポジションを成立させ、同時に決済の指値注文を出す2段階の注文 |
IFD-OCO(IFO) | IFDとOCOを組み合わせた注文で、1つめの注文が成立したあとで利益確定と損切りを同時に出す2段階注文 |
買い注文と逆のことをやるだけなので、買い注文の方法一覧を売り注文に読み替えるだけで同じ意味になります。
5-3. ポジションの決済方法
すでに注文が成立して保有しているポジションを利益確定もしくは損切りで決済するには、以下の方法があります。
成行決済 | 注文を出した時点の価格でポジションを決済する注文 |
指値注文 | 目標の価格になったときにポジションを決済する注文 |
逆指値決済 | ポジションを決済する指値注文のなかで、損切りなど相場の動きとは逆に注文を成立させる注文 |
OCO | 指値による利益確定と逆指値による損切りの両方を同時に出す注文 |
6.まとめ
仮想通貨取引と外貨取引の「FX」を融合したような金融サービス、仮想通貨FXについての解説をしてきました。現物の仮想通貨取引よりも利便性が高く、少ない資金で大きな利益を狙いやすいので、実は初心者にもおすすめできるものです。しかしその一方で特有のリスクがあるので、それをしっかりと留意、理解してから臨みたいところです。
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