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退職後にお金がない方必見!退職金や失業保険の制度を徹底解説


退職後の生活でお金に困る場合、活用できる制度は多岐にわたります。特に退職金制度、失業保険、技能習得手当や傷病手当などが一般的です。定年後は再雇用で働く、生活費を見直す、投資をする、年金受給を繰り下げる、またはリバースモーゲージを利用することで資金を確保する方法があります。給付を受ける際には制度の条件、必要書類、期限に注意が必要です。退職金がない場合、確定拠出年金や企業型確定拠出年金の活用を検討することも勧められています。

退職後、お金がなくて困っている方もいるでしょう。

本記事では退職金制度や失業保険など退職後に利用できる制度を一覧で分かりやすく解説。定年退職後にそなえる方法についても紹介します。

退職した方やこれから退職する方はぜひ参考にしてみてください。

この記事で分かること
  • 退職後に利用できる制度一覧!
  • 求職者をサポートしてくれる制度もある
  • 定年退職後は再就職や投資で老後にそなえる
  • 申請時には必要書類や期限切れに注意する
  1. 退職後にお金がないときに利用できる制度一覧
    1. 退職金制度
    2. 失業保険
    3. 技能習得手当
    4. 傷病手当
    5. 高年齢求職者給付金
    6. 特例一時金
    7. 日雇労働求職者給付金
    8. 教育訓練給付金
    9. 広域求職活動費と移転費
    10. ??再就職手当
  2. 定年退職後にお金がない!老後にそなえる方法
    1. 再雇用で長く働く
    2. 生活費の内訳を見直す
    3. 投資をする
    4. 年金の繰り下げ受給をする
    5. リバースモーゲージを利用する
  3. 退職後にお金がなく給付金を受け取る際の注意点
    1. 制度の条件や概要を確認する
    2. 必要書類を事前に用意しておく
    3. 期限切れに注意する
  4. 退職後にお金がない際によくある質問(Q&A)
    1. 会社を辞めた後にもらえるお金は?
    2. 仕事を辞めたいけどお金がない場合の対処法は?
    3. 退職金に代わる制度はありますか?

退職後にお金がないときに利用できる制度一覧

退職後はこれまで得ていた収入が途切れるため、お金がなく困る方もいるでしょう。しかし、退職に伴って利用できる制度は多数あります。

退職後はこれまで得ていた収入が途切れるため、お金がなく困る方もいるでしょう。しかし、退職に伴って利用できる制度は多数あります。

下記は失業者が利用できる制度一覧です。自分の状況や条件に合わせて利用しましょう。

退職金制度

退職金制度とは、一定の年数以上勤務した従業員に対して会社からお金が支払われる制度です

退職金は「社内準備型」「企業年金型」「退職金共済型」の3種類があり、多くの場合は会社が退職金を用意してくれる「社内準備型」を採用していることがほとんどです。

退職金は勤続年数が長ければ長いほどもらえる金額が多くなるほか、特別な手続きをすることなく受け取れる点もメリットといえます。

しかし、会社によっては退職金を用意していないこともあるので注意が必要です。

退職金制度とは
  • 一定の年数以上勤務した従業員に対して会社から支払われるお金
  • 「社内準備型」「企業年金型」「退職金共済型」の3種類がある
  • 勤続年数が長ければ長いほどもらえる金額が多くなる

失業保険

失業保険とは、失業手当とも呼ばれる制度で、退職後に安定した生活を送りつつ再就職するための支援として支払われるお金です。

正式名称は「雇用保険の失業等給付の基本手当」ですが、多くの場合失業保険と呼ばれています。

失業保険は、「失業状態かつハローワークで求職の申し込みをしていること」が利用条件です。また、受給までには、会社都合で退職した場合で約1カ月、自己都合で離職した場合で3カ月程度の期間を要します。

受け取り額は給付日数×基本手当日額で決まります。以下の方法で算出してみてください。

  • 賃金日額の計算方法:退職前6カ月の賃金合計÷180
  • 基本手当日額の計算方法:賃金日額×給付率
  • 基本手当総額の計算方法:基本手当日額×給付日数
失業保険とは
  • 退職後の生活を心配することなく就職活動をするために支払われるお金
  • 失業状態かつハローワークで求職の申し込みをしていることが利用条件
  • 受け取り額は給付日数×基本手当日額で決まる

技能習得手当

技能習得手当は、受講手当と通所手当があり、失業給付の受給資格者が公共職業訓練等を受ける場合に支給される手当です。

ハローワークの求職者支援制度を利用、かつ同居の配偶者と別居して寄宿している方が対象です。

通所手当の支援対象は「通常の交通機関を利用して通所するための往復所要時間がおおむね4時間以上であるとき」「交通機関の始(終)発などの便が悪く、通所に著しい障害を与えるとき」「訓練を受講する訓練施設の特殊性によって寄宿を余儀なくされるとき」のいずれかで、ハローワークによる許可が必要です。

さらに、技能習得手当は「職業訓練受講給付金」が支給されないときは受け取れないので注意しましょう。

技能習得手当・寄宿手当とは
  • 失業給付の受給資格者が公共職業訓練等を受ける場合に支給される手当
  • ハローワークの求職者支援制度を利用している方が対象。受給にはハローワークによる許可が必要

傷病手当

傷病手当は、被保険者が病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給される手当です。

健康保険等公的医療保険に加入している方であれば、最長で1年6ヶ月請求できます。

「業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること」「仕事に就くことができないこと」「連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと」「休業した期間について給与の支払いがないこと」の4項目に当てはまる際に受給可能です。

受け取れる金額は、以下で算出できます。

1日当たりの金額:【支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額】(※)÷30日×(2/3)
傷病手当とは
  • 被保険者が病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給される手当
  • 最長で1年6ヶ月請求できる

高年齢求職者給付金

高年齢求職者給付金は、高年齢被保険者であった方が失業した場合に支給される手当です具体的には、65歳以上の求職者を対象としています。

20歳以上65歳未満の場合は失業保険制度が利用できますが、65歳以上の場合は利用できません。そのため、65歳以上の方は高年齢求職者給付金を利用することになります。

「離職の日以前1年間に賃金支払基礎日数11日以上の月が6か月以上あること」「失業の状態にあること」が受給条件です。

高年齢求職者給付金とは
  • 高年齢被保険者であった方が失業した場合に支給される手当
  • 「離職の日以前1年間に賃金支払基礎日数11日以上の月が6か月以上あること」「失業の状態にあること」が受給条件

特例一時金

特例一時金は、短期特例被保険者であった方が失業した場合に支給される手当です。一般被保険者ではなく、農業従事者や海の家、スキー場などで働く特定の季節労働者に向けた手当とされています。

「離職の日以前1年間に、11日以上働いた月が通算して6か月以上あること」「失業の状態にあること」が受給条件です。

ただし、「家事に専念する方」「昼間学生、または昼間学生と同様の状態と認められるなど、 学業に専念する方」「家業に従事し職業に就くことができない方」「次の就職が決まっている方」などは申請ができません。

特例一時金とは
  • 短期特例被保険者であった方が失業した場合に支給される手当
  • 特定の季節労働者に向けた手当

日雇労働求職者給付金

日雇労働求職者給付金は、日雇派遣で働く方が失業した場合に支給される給付金です。また、派遣会社に予約登録していたのにも関わらず派遣されなかった場合も利用できます。

「現在、日ごとの雇用契約により派遣労働を行っている方」「今後、常用就職を希望している方」または「ハローワークにおいて常用就職に対する意識の喚起・支援が可能と判断した方」が受給対象です。

受給の際は雇用保険日雇労働被保険者手帳、労働者派遣契約不成立証明書、失業の認定に関する届書を提出する必要があります。

日雇労働求職者給付金とは
  • 日雇派遣で働く方が失業した場合に支給される給付金
  • 雇用保険日雇労働被保険者手帳、労働者派遣契約不成立証明書、失業の認定に関する届書を提出する必要がある

教育訓練給付金

教育訓練給付金は、厚生労働大臣が指定する教育訓練を修了した際に受講費用の一部が支給される制度です。

専門実践教育訓練では最大で受講費用の80%(上限64万円)、特定一般教育訓練では最大で受講費用の50%(上限25万円)、一般教育訓練では受講費用の20%(上限10万円)が支給されます。

2024年10月には給付率がアップし、より利用しやすくなったといえます。初めての利用では「受講開始日までに雇用保険加入期間が通算1年以上ある」、2度目以降は「前回の教育訓練給付金受給から今回受講開始日前までに3年以上経過している」ことが条件です。

教育訓練給付金とは
  • 厚生労働大臣が指定する教育訓練を修了した際に受講費用の一部が支給される制度
  • 専門実践教育訓練では最大で受講費用の80%(上限64万円)、特定一般教育訓練では最大で受講費用の50%(上限25万円)、一般教育訓練では受講費用の20%(上限10万円)が支給される

広域求職活動費と移転費

広域求職活動費と移転費は、遠方での就職活動や就職の際に支給される給付金です。

遠方とは、雇用保険の受給手続きを行っているハローワークから、訪問する求人事業所の所在地を管轄するハローワークの間の距離(往復)が200km以上ある場合を指します。

受給には「雇用保険の受給資格者であること」「ハローワークに紹介された求人が、その受給資格者の方に適当と認められる管轄区域外に所在する事業所のもので、その事業所の常用求人であること」「雇用保険の待期期間が経過した後に、広域求職活動を開始したこと」「広域求職活動に要する費用が、訪問先の求人事業所の事業主から支給されないこと、 またはその支給額が広域求職活動費の額に満たないこと」などの条件を満たしている必要があります。

広域求職活動費と移転費とは
  • 遠方での就職活動や就職の際に支給される給付金
  • 雇用保険の受給手続きを行っているハローワークから、訪問する求人事業所の所在地を管轄するハローワークの間の距離(往復)が200km以上ある場合に利用できる

??再就職手当

再就職手当は、基本手当の受給資格がある方が安定した職業に就いた場合に支給される手当です。この手当は早期に再就職することを後押しする目的があるため、失業手当をもらい続けるよりも多くの金額を得られます。

また、再就職手当は非課税のため、確定申告や年末調整の必要もありません。ただし、扶養家族になっている場合は、受給額に応じて扶養から外れることがあるので注意が必要です。

受け取れる金額は、以下で算出できます。

所定給付日数の支給残日数×給付率×基本手当日額
再就職手当とは
  • 基本手当の受給資格がある方が安定した職業に就いた場合に支給される手当
  • 失業手当をもらい続けるよりも多くの金額を得られる

定年退職後にお金がない!老後にそなえる方法

定年退職後、年金収入のみで生活することに不安を感じる方は少なくありません。定年前の失業とは異なり、定年後の生活設計には特有の準備が必要です。

そこで、定年退職後の老後に備えるための具体的な方法を解説します。

再雇用で長く働く

定年退職後の老後に備えるためには、再雇用でなるべく長く働くことが重要です。

なぜなら、人生100年時代と言われる現代において、定年退職後の退職金や年金だけでは生活費を十分に賄うことが難しい場合があるためです。

再雇用には様々な形態があり、自身の状況や希望に合わせて選択することが可能です。

例えば、正社員としての再雇用、パートタイムやアルバイトといった雇用形態、さらにはボランティア活動やフリーランスとして働く道もあります。自分自身のライフスタイルや健康状態に合わせて無理なく働く方法を見つけましょう。

生活費の内訳を見直す

定年退職後の生活設計において、限られた資金を有効に活用するためには、生活費の内訳を根本から見直すことが大切です。

不要な出費を洗い出し、削減することで、限られた資金を有効に活用し、ゆとりのある老後生活を送ることが可能になります。

例えば、食費、通信費、保険料といった固定費を見直しましょう。これらの費用は、見直しによって大幅な節約につながる可能性があります。

投資をする

投資をして資産を増やすのも有効な手段の一つです。

資産運用には様々な方法が存在し、自身の状況やリスク許容度に合わせて選択することが重要です。

例えば、株式投資は企業の成長による利益を期待できますが、株価変動のリスクも伴います。また、投資信託は複数の資産に分散投資することでリスクを抑えられますが、運用成績によっては元本割れのリスクもあります。

ただし、投資にはリターンが期待できる反面、元本割れなどのリスクも伴うことを認識しておきましょう。

年金の繰り下げ受給をする

年金の繰り下げ受給をすることで、将来受け取れる金額を増やすことも可能です

年金の受け取り開始時期は最長で10年後ろ倒しでき、75歳から受け取る場合、65歳からの場合に比べて月々の年金額が84%増やせます。

ただし、年金の繰り下げ受給を申請したにも関わらず、早期に亡くなってしまうと受給総額が減ってしまう可能性があります。 そのため、健康状態や資産状況などに応じて年金をいつから受け取るのか考えると良いでしょう。

年金の繰下げ加算額
  • 増額率(※1) = 0.7% ×65歳に達した月(※2)から繰下げ申出月の前月までの月数(※3)
※1 昭和27年4月1日以前生まれの方(または平成29年3月31日以前に老齢基礎(厚生)年金を受け取る権利が発生している方)は、繰下げの上限年齢が70歳(権利が発生してから5年後)までとなりますので、増額率は最大で42%となります。
※2 年齢の計算は「年齢計算に関する法律」に基づいて行われ、65歳に達した日は、65歳の誕生日の前日になります。

(例)4月1日生まれの方が65歳に達した日は、誕生日の前日の3月31日となります。

※3 65歳以後に年金を受け取る権利が発生した場合は、年金を受け取る権利が発生した月から繰下げ申出月の前月までの月数で計算します。

リバースモーゲージを利用する

リバースモーゲージを利用するのも一案です。リバースモーゲージとは、自宅を担保に借り入れを行い、契約者が死亡したときに自宅を売却して借入金を返済する制度です。

自宅に住みながら生活資金の借入ができる点や、元本の返済が死亡後になるなどのメリットがあります。

しかし、リバースモーゲージは配偶者以外(子など)と同居している場合は利用できない点に注意しましょう。また、自宅は契約者の死亡後に売却されてしまうため、遺族に資産を残せないというデメリットもあります。

そのため、配偶者や親族などとよく話し合ったうえ計画的に利用しましょう。

退職後にお金がなく給付金を受け取る際の注意点

退職後にお金がないときに便利なのが給付金ですが、給付金を受け取る際には注意すべきポイントがあります。ここでは、退職後に給付金を受け取る際の注意点を3つ解説します。

制度の条件や概要を確認する

退職後にお金がなく給付金を受け取る際には、制度の条件や概要をよく確認することが重要です。給付金制度は多岐にわたり、それぞれ利用するための条件が異なるためです。

たとえば、失業手当を受給するためには、「失業状態であること」に加えて「ハローワークで求職の申し込みをしていること」が条件となっています。これらの条件を満たしていなければ、そもそも給付を受けることができません。

また、高年齢求職者給付金のように、「離職の日以前1年間に賃金支払基礎日数11日以上の月が6か月以上あること」といった、勤務期間や退職日を起算日とする条件が設けられている給付金も多く存在します。

そのため、これから退職を考えている方は、各制度の利用条件や概要を事前に確認した上で退職日を決めることをおすすめします。

必要書類を事前に用意しておく

退職後にお金がなく給付金を受け取る際には、必要書類を事前に確認し、準備しておくことが重要です。

給付金の申請にはさまざまな書類が必要となり、中には自分で用意できるものと、退職した会社に用意してもらわなければならないものがあるためです。

例えば、雇用保険の失業給付を申請する際には、離職票が必要となりますが、これは退職した会社から発行される書類です。

申請時に慌てることなく、スムーズに手続きを進められるようにしておきましょう。

期限切れに注意する

退職後にお金がなく給付金を受け取る際には、期限切れに注意が必要です。給付金の申請には期限があることがほとんどだからです。

たとえば、失業保険の申請期限は、離職した日から数えて30~60日までと定められています。せっかく利用対象であっても申請できる期限を過ぎていた場合、給付金が受け取れません。

そのため、利用できる給付金があった場合、速やかに申請を行うようにしましょう。

退職後にお金がない際によくある質問(Q&A)

会社を辞めた後にもらえるお金は?

会社をやめた後にもらえるお金にはさまざまな種類があります。以下を参考にしましょう。

  • 退職金制度
  • 失業保険
  • 技能習得手当・寄宿手当
  • 傷病手当
  • 高年齢求職者給付金
  • 特例一時金
  • 日雇労働求職者給付金
  • 教育訓練給付金
  • 広域求職活動費と移転費
  • 再就職手当

仕事を辞めたいけどお金がない場合の対処法は?

仕事を辞めたい、転職したい場合は「教育訓練給付金」「広域求職活動費と移転費」などが対象になります。また、仕事を辞めることで退職金や失業保険など、再就職をすることで再就職手当が受け取れる可能性があるのでチェックしてみてください。

退職金に代わる制度はありますか?

退職金に代わる制度として、確定拠出年金と企業型確定拠出年金があります。確定拠出年金は会社員のほか、自営業者やフリーランスでも加入可能です。退職金がない会社に勤めている方や自営業者やフリーランスの方は、ぜひ利用を検討してみてください。

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