フィリップ・パレーノを迎えた岡山芸術交流2025 「青豆の公園」とタイトルを冠し30組の参加ゲスト決定
岡山芸術交流2025が「青豆の公園」(The Parks of Aomame)をテーマに、2025年9月26日から11月24日まで岡山市で開催されます。このトリエンナーレは、岡山の都市空間を現実と想像が交わる場とすることを目的とし、現代アート、音楽、建築、デザインなど多分野の作家が参加します。アーティスティック・ディレクターはフィリップ・パレーノ氏で、今回の展示では一貫した「もの」としての展覧会の可能性が探求されます。参加者は多様な専門分野の30組で、彼らは岡山の公共スペースを利用した革新的な作品を提供します。公式サイトでパレーノ氏のメッセージが公開されています。
岡山芸術交流実行委員会(会長:大森雅夫 岡山市長、事務局所在地:岡山県岡山市)は、岡山市中心部の岡山城・岡山後楽園周辺エリアで開催する、街歩きしながら最先端の現代アートなどに出会える3年に1度の国際現代美術展「岡山芸術交流2025」(会期2025年9月26日〈金〉~同11月24日〈月〉、52日間)のタイトル「青豆の公園」(英文:The Parks of Aomame)および参加作家(以下、ゲスト)を決定しましたので、お知らせします。
アーティスティック・ディレクターのフィリップ・パレーノ氏がステイトメントで語るように、今回は独自の表現で新しい形を生み出すアーティストや音楽家、建築家、デザイナー、科学者、作家、思想家たちが世界中から集結し、単なる視覚芸術の展示を超えて岡山の都市空間を現実と想像が自然に交わる場へと変貌させます。
会場や詳しい内容については、順次公開予定ですので、どうぞご期待ください。
また、これに合わせて、パレーノ氏のビデオメッセージを、本日より、岡山芸術交流2025の公式サイト(https://www.okayamaartsummit.jp/)にて公開します。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202411089619-O11-cR74jB8A】
■タイトルおよびステイトメント
「青豆の公園」 (英文:The Parks of Aomame)
村上春樹の小説『1Q84』に登場する謎めいたキャラクター「青豆」に触発された「青豆の公園」が岡山市内にて展開される。相互に結びついたこれらの公園は、現実と空想が交わる場として、青豆の静かな葛藤や二つの並行する世界に生きる複雑な存在を映し出すものとなる。
「岡山芸術交流2025」は、岡山の都市空間を現実と想像が自然に交わる場へと変貌させる。この壮大なプロジェクトは、岡山の公共空間、忘れられた場所、市民公園などを再構築し、驚きに満ちた地図を作り上げる。
この芸術交流は単なる視覚芸術の展示にとどまらない。その核には、独自の表現で新しい形を生み出すアーティストや音楽家、建築家、デザイナー、科学者、作家、思想家たちが世界中から集結する「ギルド」が形成される。
シェヘラザード・アブデルイラー・パレーノ、マリー・アンジェレッティ、マルティーヌ・ダングルジャン=シャティヨン、アルカ、アニルバン・バンディオパダヤイ、ニコラ・ベッカー、イアン・チェン、ジェームズ・チンランド、メアリー・ヘレナ・クラーク、マティ・ディオップ、フリーダ・エスコベド、FABRYX、シプリアン・ガイヤール、ニコラ・ジェスキエール、リアム・ギリック、ホリー・ハーンダン&マシュー・ドライハースト、Isolarii、アレクサンドル・コンジ、ミレ・リー、ルクレシア・マルテル、中田英寿、ハンス・ウルリッヒ・オブリスト、プレシャス・オコヨモン、レイチェル・ローズ、ディミタール・サセロフ、ティノ・セーガル、島袋道浩、サウンドウォーク・コレクティヴ、ラムダン・トゥアミ、アンガラッド・ウィリアムズが参加する。
この多様なメンバーは、岡山を有機と合成、生物と人工物、現実と仮想が融合する実験の場に変える。岡山は考察の場となり、ギルドによって市民や来訪者が異なる瞬間や形態に触れる二か月間が始まる。日中だけでなく夜間もまた、特別な出来事が生起する。
「青豆の公園」は、横断歩道がステージに変わり、広場が交流と回想の場へと変容する、屋外展覧会である。日常の行き交いが発見の瞬間に変わり、トリエンナーレは多様な想像の場面を展開するものとなる。この体験の中心となるのが、街中に点在する作品群をつなぐルート、「青豆の道」である。歩みを進めるごとに、そこには小さくも儚い驚きが待ち受け、都市を巡る中で架空の物語が芽生え進化していく。ある場所で生まれたアイデアが都市空間を通じて成長し、思想や体験が相互に交わり合うことを促すのである。
岡山は単なる背景ではなく、この実験に参加する存在そのものとなる。
それぞれの作品やパフォーマンスは、岡山の都市空間に物語の層を重ね、並行する現実が都市のもう一つの姿を垣間見せる。物語の交差点では、訪問者が都市内で自身のルートを選びながら旅を進めることができる。都市全体が読み取られ、解釈され、書き換えられるテキストのような存在となる。街頭標識や建物の外壁、公共のアナウンスが架空の要素を反映し、都市の実際の歴史と想像の物語との境界が曖昧になるだろう。
市民や来訪者が集い、岡山の住人たちの夢や思いをこのトリエンナーレの物語に織り成していくことが求められる。芸術イベントと日常生活の境目は薄れ、架空のサービスや時のずれ、異なる歴史を記した銘板や碑などが実際の歴史的な記念物と一体となり、街並みに新たな歴史が刻まれるのである。
皆さんとお会いできるのを楽しみにしている。これは、きっと素晴らしい体験となるだろう。
アーティスティック・ディレクター
フィリップ・パレーノ/Philippe Parreno
■参加ゲスト
12ヵ国30組のゲストが参加いたします。
* 岡山芸術交流2025では、多様な分野からの参加者をその専門性によって区別したくないという、アーティスティック・ディレクターのポリシーにより、今回の芸術交流に参加いただくすべての人々を”ゲスト”と呼称しています。
1.シェヘラザード・アブデルイラー・パレーノ/ Schéhérazade Abdelilah Parreno(フランス、1979年)
2.マリー・アンジェレッティ/ Marie Angeletti(フランス、1984年)
3.マルティーヌ・ダングルジャン=シャティヨン/ Martine d'Anglejan-Chatillon(アメリカ、1963年)
4.アルカ - アレハンドラ・ゲルシ/ Arca - Alejandra Ghersi(ベネズエラ、1989年)
5.アニルバン・バンディオパダヤイ/ Anirban Bandyopadhyay(インド、1975年)
6.ニコラ・ベッカー/ Nicolas Becker(フランス、1970年)
7.イアン・チェン/ Ian Cheng(アメリカ、1983年)
8.ジェームズ・チンランド/ James Chinlund(アメリカ、1971年)
9.メアリー・ヘレナ・クラーク/ Mary Helena Clark(アメリカ、1983年)
10.マティ・ディオップ/ Mati Diop(フランス、1982年)
11.フリーダ・エスコベド/ Frida Escobedo(メキシコ、1979年)
12.FABRYX/ FABRYX(アメリカ/フランス、2023年設立)
13.シプリアン・ガイヤール/ Cyprien Gaillard(フランス、1980年)
14.ニコラ・ジェスキエール/ Nicolas Ghesquière(フランス、1971年)
15.リアム・ギリック/ Liam Gillick(イギリス、1964年)
16.ホリー・ハーンダン &マシュー・ドライハースト/ Holly Herndon &Mathew Dryhurst(アメリカ、1980年/イギリス、1984年)
17.Isolarii/ Isolarii(イギリス、2020年設立)
18.アレクサンドル・コンジ/ Alexandre Khondji(フランス、1993年)
19.ミレ・リー/ Mire Lee(韓国、1988年)
20.ルクレシア・マルテル/ Lucrecia Martel(アルゼンチン、1966年)
21.中田英寿/ Hidetoshi Nakata(日本、1977年)
22.ハンス・ウルリッヒ・オブリスト/ Hans Ulrich Obrist(スイス、1968年)
23.プレシャス・オコヨモン/ Precious Okoyomon(イギリス、1993年)
24.レイチェル・ローズ/ Rachel Rose(アメリカ、1986年)
25.ディミタール・サセロフ/ Dimitar Sasselov(ブルガリア、1961年)
26.ティノ・セーガル/ Tino Sehgal(イギリス、1976年)
27.島袋道浩/ Shimabuku(日本、1969年)
28.サウンドウォーク・コレクティヴ/ Soundwalk Collective(フランス、2001年創設)
29.ラムダン・トゥアミ/ Ramdane Touhami(フランス、1974年)
30.アンガラッド・ウィリアムズ/ Angharad Williams(ウェールズ、1986年)
アーティスティック・ディレクター
フィリップ・パレーノ/ Philippe Parreno
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202411089619-O12-yg23DMtT】
1964年、アルジェリア生まれ。現在はパリにて制作活動。映画、彫刻、ドローイング、テキストなど、さまざまなメディアにわたる作品で高い評価を得ている。
パレーノは展覧会を媒体として捉え、その構築をプロセスの中心に置くことで、展示体験を根本的に再定義することを試みてきた。個々の作品の集合体としてではなく、一貫した「もの」としての展覧会の可能性を模索し続けている。
国内では個展「この場所、あの空」がポーラ美術館(箱根)にて開催。その他の近年の主な展覧会に2024年「VOICES」リウム美術館(ソウル)、2023年「Marilyn」 エスパス・ルイ・ヴィトン、ミュンヘン、2022年「Echo2: a Carte Blanche to Philippe Parreno」 Rotunda of the Bourse de Commerce、ピノーコクション、パリ、「La Quinta del Sordo」プラド美術館、マドリード、2019-2020年「A Manifestation of Objects,」(ワタリウム美術館、東京)、2017年「Synchronicity」ロックバンド美術館、上海、2016年「Anywhen, Hyundai Commission 2016」タービンホール、テート・モダン、ロンドン、2015年「H {N)Y P N(Y} OSIS」パーク・アヴェニュー アーモリー、ニューヨーク、2014年「The Illusion Of Light」フランソワ・ピノー財団 パラッツィオ・グラッシ、ベネツィア、2013年「Anywhere, Anywhere Out Of The World」パレ・ド・トーキョー、パリ、2012年「Philippe Parreno」バイエラー財団、バーゼル、他。ヨーロッパをはじめ、アメリカ、日本、韓国を含むアジアなど各国の主要美術館、ギャラリーにて展覧会歴多数。
【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107239/202411089619/_prw_OT1fl_wZfVGvkJ.png】
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