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FUTURE INSIGHT SEMINAR 「不確実な時代に求められるサステナビリティ経営」開催報告


2024年7月30日
フューチャー イノベーション フォーラム

フューチャー株式会社(証券コード:4722)が運営する社会貢献団体フューチャー イノベーション フォーラム(代表:金丸恭文・フューチャー株式会社会長兼社長、以下FIF)は、2024年7月10日に「不確実な時代に求められるサステナビリティ経営」をテーマに、オンラインによる「FUTURE INSIGHT SEMINAR」を開催しました。

 一般財団法人電力中央研究所 主任研究員 富田基史様、横河電機株式会社 未来共創イニシアチブ プロジェクトリーダー 玉木伸之様を迎え、気候変動領域におけるグローバルな基準設定や人材育成の重要性、企業のサステナビリティへの貢献とビジネスの共創について議論を深めました。本ニュースレターではその一部を紹介します。
 
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202407294309-O1-XicqHuZO

■ プログラム
[Sesson1 パネルディスカッション]
一般財団法人電力中央研究所 主任研究員 富田基史
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202407294309-O6-mtqK0yl6
企業がサステナビリティ分野におけるグローバルスタンダードを設定するにあたり、さまざまな基準策定団体があることが、対応を難しくしています。現在、サステナビリティ基準の設定で大きな影響力を持つのはEUです。経済活動において世界初の基準である「EUタクソノミー」を確立し、資金の流れが環境的にサステナブルかを可視化する開示・会計ルールをいち早く強化したことで、EU域外でもタクソノミーを策定する動きが加速しました。最初にルールを示したことで、世界各国や国際基準策定団体が「EUタクソノミー」を手本にしながら、個別の事情を反映させた基準を策定しています。各基準を比較すると細部は異なりますが、本質的な部分は相互運用可能な共通項が多数あります。そうした背景にある考え方や仕組みを理解することで、日本企業も国内の制度設計や新たなルールに対応しやすくなります。また、テーマによっては自ら基準設定に積極的に関わっていく姿勢を持っていただきたいと思います。

横河電機株式会社 未来共創イニシアチブ プロジェクトリーダー 玉木伸之
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202407294309-O7-3QgYFL2M
外部環境の変化が激しく先行きが不透明な時代に適応していくために、横河電機ではシナリオプランニングを用いた次世代リーダーの育成を行っています。デジタルとサステナビリティの変革による新時代の社会経済システムは、正解がなく、選択肢の多い世界です。このような新時代に必要なのは、起こりうる複数の未来シナリオを地図に対話と探索を行う「超長期の世界観」や、多様な視点で知覚力を磨きシステム全体の俯瞰力を養う「共創人財育成」、社内外の緩やかなつながりによる知の探索をつうじて「価値共創ネットワーク」を形成する力だと考えています。私がリーダーを務める「未来共創イニシアチブ」では、未来シナリオを共創のツールとして活用し、次世代リーダー育成や社会課題解決に向けて変革の火種を育てています。他の企業や産官学と連携しながら、シナリオプランニングの考え方をコミュニティづくり、地域創生、職階・職種・世代を超えた学びにつなげることで、変化の時代を乗り越えられる共創的なカルチャーをつくっていきたいと思っています。

[Session 2 フューチャーグループの取組紹介]
株式会社ワイ・ディ・シー ESG経営共創ビジネスユニット
ビジネスユニット長 事業統括 大江隆徳
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202407294309-O4-gXjz7l4f
世界的なアジェンダであるESGに対応するためのビジネスアプローチとして、一社で物事を進めるのではなく、顧客やパートナー、コミュニティなどのステークホルダーと協力し、互いに利益をもたらしながら新たな価値を創造する「価値共創モデル」が注目されています。フューチャーグループでは2つの活動に取り組んでおり、2023年11月には早稲田大学と参画企業6社とともに「SFL(Sustainable Future Leadership)コンソーシアム」を設立し、ルールメイキングやサステナビリティ教育の議論を進めています。もう1つは、ESG経営共創に向けたコンサルティングとデータ活用サービスの提供です。企業がビジネスをつうじてGHG排出削減に貢献した量を示す「Scope4」(削減貢献)に着目し、自社の排出量の算出に加えて、サプライヤーを巻き込んだ削減貢献の推進をサポートしています。複数の事業者と共創の可能性を探ることで、ESG活動はコストではなく、事業成長の機会につなげられると考えています。

[総括]
フューチャー株式会社 取締役 グループ CSO
フューチャー経済・金融研究所 所長 山岡浩巳
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202407294309-O5-uggzzn2l
本日のお話から得られたさまざまな知見を、主に3点にまとめます。1点目は、サステナビリティ分野においてますます重要となっているグローバルスタンダードの設定に、日本として関与していくことの重要性です。2点目は、企業がさまざまな「資本」をベースに活動しているなか、サステナビリティ対応の重要性の高まりとともに、とりわけ「人的資本」の重要性が高まっているということです。企業は今まで以上に、能動的に人的資本の価値向上に取り組む必要があります。3点目は、サステナビリティの問題が現実に世界を変えつつあるということです。たとえばマクロ経済環境の面でも、ここ数年、一次産品はますます希少になり、世界のインフレ率を押し上げています。このように、世界を取り巻く環境が大きく変化するなかで、企業にとってサステナビリティへの対応はもはや避けて通ることはできず、課題解決に向けて日本企業も総力で取り組んでいくことが求められています。

■ 開催概要
日時 :2024年7月10日(火)17:00~18:30
開催形式 :オンライン(ライブ配信)
共催 :フューチャー株式会社、フューチャー イノベーション フォーラム
協力 :株式会社ワイ・ディ・シー

▶FIFは、フューチャー株式会社が運営する社会貢献団体です。2006年の設立以来「イノベーションで人と社会を豊かに」をコンセプトに産官学民で連携しながら社会貢献活動を推進し、のべ7,700名を越える方々に参画いただいています。子どもたちを対象とした社会課題解決型のキャリア教育やコンピューティング教育プログラムのほか、企業同士が交流を深め次世代リーダーが相互研鑽する場としてセミナーやワークショップを開催しています。 <公式サイト> https://www.fif.jp

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