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法人会、定額減税に関するアンケートを実施


~景気・物価対策としての効果は6割が否定的な考え~

 中小企業を中心として全国70万社超の会員企業で構成される“経営者の団体”『公益財団法人 全国法人会総連合』(略称:全法連 小林栄三会長=伊藤忠商事㈱名誉理事)が、会員企業を対象に定額減税実施にあたっての対応状況等に関する調査を行った。調査には法人会アンケート調査システム(登録数13,655名)を活用し、2,085名(15.3%)の中小企業経営者らから回答を得た。
 企業経営者らは、制度にスムーズに対応するために顧問税理士への相談や、法人会等が開催した説明会に参加するなど多様なチャネルを通じて情報収集し、社員への周知・確認、給与計算ソフトのバージョンアップなどの事前準備を行ってきたが、「月次減税額の管理」が必要となることなどから、約9割が給与計算担当者の事務負担が「増えた」と感じていることが明らかになった。
 また、「今回の定額減税は景気・物価対策としての効果を期待できるか」との問いには、6割以上が「効果はないと思う」と回答しており、「一括でないため効果が実感できない」という金額面や、「給付金方式なら企業側の負担がなかった」、「事務に係る手間・時間を考えるとむしろマイナス」といった事業者の事務負担増に対する不満が伺える。
 一橋大学大学院経営管理研究科の安田行宏教授は「今回の定額減税では、経済効果よりも実施方法においての課題が顕在化した。昨年10月のインボイス導入、今年1月の電子取引データの保存義務開始と、企業の事務負担や納税協力費用などは増加傾向にある。政府は政策対応についても、テクノロジーの進展に沿った形での効率化をいかに図っていくかが重要な課題」と話している。

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