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個人向けiPS細胞バンキング企業アイ・ピースのiPS細胞を用い、 Heartseedが高純度心筋の安定した分化に成功


個人向けiPS細胞心筋再生医療推進への新たな一歩

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202310271834-O1-4sr1QuA4】    
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202310271834-O2-38cv5U4W】 2023年11月1日
I Peace, Inc.

個人向けiPS細胞バンキング企業アイ・ピースのiPS細胞を用い、 Heartseedが高純度心筋の安定した分化に成功 個人向けiPS細胞心筋再生医療推進への新たな一歩

個人向けiPS細胞バンキング企業アイ・ピース(I Peace)株式会社とHeartseed株式会社は共同で、アイ・ピース社で作製された複数のドナー由来のGMPグレードiPS細胞株から、Heartseed社の心筋分化誘導技術をを用いて分化誘導し、今回分化誘導をおこなったすべての人から、どのiPS細胞からも高純度の心筋細胞をこれまでになく安定して作成することに成功しました。アイ・ピースの高品質GMP iPS細胞作製技術と、Heartseed社の高い分化誘導技術を組み合わせ、様々なドナーからの多種多様なGMP iPS細胞から安定的に心筋細胞を作製できる方法を確立したことによるものです。アイ・ピースの個人向けiPS細胞バンキングサービス (マイピース)によりiPS細胞を製造・保管し、心筋細胞に誘導しておこなう自家iPS細胞医療の実現に向けてさらに一歩近づきました。

iPS細胞由来の高純度心筋を安定して作成することの意義について
個人向けiPS細胞を活用した医療の大きな特徴は、どのような種類の体細胞も作ることができる可能性と、細胞移植を行った際に免疫反応が起こらず免疫抑制剤が不要である、という点にあります。
これまでiPS細胞には心臓の細胞になりやすいiPS細胞となりにくいiPS細胞があり分化指向性があることがわかっています。このiPS細胞の特定の細胞への分化しやすさのバラツキはiPS細胞を用いた医療の実現のハードルになっていました。なぜならば、どのiPS細胞が心臓細胞になりやすいか予想することは難しく、多くのiPS細胞株を保管する必要があったからです。これは個人用iPS細胞を保管して、個人用iPS細胞を用いた医療を行う上で、大きなハードルになっていました。今回の成功は、iPS細胞から心臓のみならず様々な体細胞を作成し移植をおこなう、という次世代再生医療の実現に向けて大きな期待を抱かせるものです。
アイ・ピースは複数のドナー由来のiPS細胞を同時並行で作成する技術を確立し、多数の医療用グレードiPS細胞を安価かつ安定的に製造しています。その高度かつ安定した品質が今回のHeartseedによる高純度心筋の分化の成功に寄与したものと考えられます。
このたびの成果において、Heartseedが確立した心筋細胞の分化誘導方法が画期的な役割を果たしました。iPS細胞の性質は、どのドナーの細胞から作製されたかによって大きく影響を受けます。そのため、各ドナー由来のiPS細胞から心筋細胞を効率よく作製するために、通常は心筋作製方法をiPS細胞ごとに最適化する必要があります。実際に、通常の心筋分化方法を用いて心筋細胞への分化誘導した場合、誘導効率が低いiPS細胞のラインが多く存在しました(図1)。一方で、Heartseed独自の心筋分化方法を適用することで、4人の異なるドナーを含む8つのiPS細胞ラインの全てにおいて、高い分化効率で心筋細胞の作製に成功しました(図2)。さらに得られた心筋細胞を、Heartseed独自の純化方法である「メタボリックセレクション」によって、医療応用に適した99%近い純度にまで高めることに成功しました。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202310271834-O3-21zw9O6S】 アイ・ピースはHeartseedとの協力をさらに推し進め、iPS細胞を活用した再生医療による心臓病治療の一日も早い実現を図るとともに、心臓以外の疾病についてもその治療法確立に向けて様々な機関と協働してまいります。

Heartseed 株式会社について
Heartseedは心筋再生医療の実現化を目指して、2015年に設立されたバイオベンチャーです。iPS細胞から高純度の心室型心筋細胞を作製する技術、移植技術やiPS細胞の作製方法など、心筋再生医療の普及に必要な多数の独自技術を有しています。2021年6月にデンマークに本社を有する大手製薬企業Novo Nordisk社とHS-001の開発・製造・販売に関するライセンス契約締結を発表しております。これまでに 「Japan Venture Awards 2021」 において「科学技術政策担当大臣賞」を、「大学発ベンチャー表彰2021」において「文部科学大臣賞」を、Asia-Pacific Cell &Gene Therapy Excellence Awards (ACGTEA) 2022においてMost Promising Pipelines Awardを、特許庁主催「第4回IP BASE AWARD」のスタートアップ部門においてグランプリを受賞しています。

アイ・ピース(I Peace)について
iPS細胞ならびにiPS細胞由来細胞療法に特化するGMP細胞開発製造受託企業アイ・ピース(https://www.ipeace.com )は、cGMP iPS細胞の販売、及び医療用細胞の製造受託サービスをグローバルに展開しています。京都大学山中伸弥教授の研究室出身で、世界で初めてヒトiPS細胞の樹立成功を報告した論文の第二著者でもある田邊剛士が2015年に設立しました。iPS細胞の開発当初から研究に従事してきた田邊は、アイ・ピースを通じiPS細胞を全ての人々の手に届くものとすることを目指し、日々革新的な技術開発に取り組んでいます。アイ・ピース独自の技術により、コンタミネーションの懸念なく複数のドナー由来のiPS細胞を並行して製造することができ、多数のiPS細胞を適切な価格で提供することが可能となりました。PMDA・FDA基準に沿った高品質細胞製品として弊社のiPS細胞その他細胞製品を製薬会社・細胞医療開発会社に利用していただくことを通じ創薬・細胞医療開発を支援し、また、世界中の一人一人が自分自身のiPS細胞を持つことにより将来に備えることができるように個人向けのiPS細胞製造を進めています。細胞医療が一日も早く患者さんの手が届くものとなるよう、製薬会社・細胞医療開発会社を支援するとともに、個人向けiPS細胞バンキングサービスの確立により再生細胞医療の一日も早い普及を目指しています。

Heartseed株式会社
ウェブサイト https://heartseed.jp/

I Peace, Inc.
創始者・CEO:田邊剛士(Koji Tanabe)
創立:2015年
本社所在地:米国カリフォルニア州パロアルト
日本子会社:I Peace, Ltd.(アイ・ピース株式会社)、京都市
iPS細胞製造拠点(Peace Engine Kyoto):京都市
ウェブサイト https://www.ipeace.com

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