潰瘍性大腸炎対象のウパダシチニブを評価した第III相寛解導入療法・維持療法試験結果がランセット誌に掲載
アッヴィ合同会社
潰瘍性大腸炎を対象にウパダシチニブを評価した第III相寛解導入療法試験・維持療法試験の結果がランセット誌に掲載
イリノイ州ノースシカゴ、2022年5月27日(米国時間)—アッヴィ(NYSE:ABBV)は、既存治療または生物学的製剤で効果不十分、効果減弱または不耐容であった中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎の患者さんにおけるウパダシチニブを評価した3つの第III相ピボタル試験(U-ACHIEVE寛解導入療法試験、U-ACCOMPLISH試験およびU-ACHIEVE維持療法試験)の結果がランセット誌(Lancet)に掲載されたことを発表しました。
この3つの試験から得られたデータに基づき、各国の規制当局への承認申請が行われました。論文では、プラセボ群と比較し、経口ウパダシチニブを寛解導入療法として8週間、または維持療法として52週間投与した患者さんの臨床的寛解と内視鏡的改善を評価した2つの寛解導入療法試験ならびに1つの維持療法試験における、有効性および安全性の結果が公表されています1。
欧州連合(EU)において、ウパダシチニブの潰瘍性大腸炎に対する使用は承認されておらず、各国保健当局による本剤の安全性および有効性の評価が進められています。
潰瘍性大腸炎について
潰瘍性大腸炎は大腸における慢性、特発性の免疫介在性の炎症性腸疾患(IBD)であり、直腸からより近位の結腸までのさまざまな範囲で粘膜炎が持続的に生じます2,3。潰瘍性大腸炎に特徴的な徴候および症状は、直腸出血、腹痛、血性下痢、しぶり腹、便意切迫および便失禁です2,4。重い症状と予測不可能な疾患経過は、患者さんにとって大きな負担となることもあり、しばしば生活に支障をきたすことも報告されています5。潰瘍性大腸炎の経過は患者さんによって異なり、寛解から慢性難治性疾患までさまざまな経過をとり、ときには外科手術やがんなどの合併症発症に至ることもあり、死亡することもあります3,6。
U-ACHIEVE寛解導入療法試験、ならびにU-ACCOMPLISHおよびU-ACHIEVE維持療法試験について6,7-10
これら3つの第III相試験は、中等症から重症の潰瘍性大腸炎の患者さんを対象とした多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験です。1日1回45 mgを投与する寛解導入療法と1日1回15 mgまたは30 mgを投与する維持療法において、ウパダシチニブの有効性および安全性を評価しています。U-ACHIEVE寛解導入療法試験、2番目の寛解導入療法試験であるU-ACCOMPLISH試験、およびU-ACHIEVE維持療法試験で得られた主要な結果は、それぞれ2020年12月、2021年2月および2021年6月に発表されています。詳細はwww.clinicaltrials.gov(NCT03006068、NCT03653026、NCT02819635)に掲載されています。
ウパダシチニブについて
アッヴィの科学者が発見し、開発したウパダシチニブは、選択的かつ可逆的なヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤で、複数の免疫介在性炎症性疾患を対象に研究が進められています11-17。酵素および細胞アッセイにおいて、ウパダシチニブはJAK-2、JAK-3およびチロシンキナーゼ(TYK)-2と比較してJAK-1に対しより強い阻害能力を示しました12。特定のJAK酵素の阻害が、治療効果にどのような意義を持つのかは現時点ではわかっていません。
ウパダシチニブは、EUにおいて関節リウマチ、アトピー性皮膚炎、体軸性脊椎関節炎および関節症性乾癬(乾癬性関節炎)の治療薬として承認を得ています。体軸性脊椎関節炎、クローン病、巨細胞性動脈炎および高安動脈炎を対象とするウパダシチニブの第III相試験が進行中です12-18。
世界各国で処方情報は異なります。完全な情報は各国の製品表示をご参照ください。
消化器領域におけるアッヴィについて
潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患(IBD)の領域を大きく発展させるため、アッヴィは強固な臨床試験プログラムを実施し、最先端の研究に取り組んでいます。革新と学習、そして適応を通して、IBDによる患者さんの負担をなくし、患者さんの生活を長期にわたって改善していくことを目指しています。消化管領域におけるアッヴィについて、詳細はこちらをご覧ください。
アッヴィについて
アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未
来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。患者さん一人ひとりの人生を豊かなものにする
ため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、神経疾患、アイケア、ウイルス、ウイメン
ズヘルス、消化器疾患、さらにアラガンエステティクスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィ
の詳細については、www.abbvie.comをご覧ください。Twitter アカウント@abbvie、Facebook、
Instagram、YouTube やLinkedInでも情報を公開しています。
1.S. Danese, et al. Upadacitinib as Induction and Maintenance Therapy for for Moderately to Severely Active Ulcerative Colitis: Results from the Phase 3, Multicentre, Double-Blind, Randomised Trials. Lancet.
2.Gajendran M., et al. A comprehensive review and update on ulcerative colitis. Dis Mon. 2019 Dec;65(12):100851. doi: 10.1016/j.disamonth.2019.02.004. Epub 2019 Mar 2.
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8.Danese, S., et al. OP24 Efficacy and safety of upadacitinib induction therapy in patients with Moderately to Severely Active Ulcerative Colitis: Results from the phase 3 U-ACHIEVE study, Journal of Crohn's and Colitis, Volume 15, Issue Supplement 1. May 2021.
9.Danese, S., et al. OP08 The effects of maintenance therapy with upadacitinib on abdominal pain, bowel urgency, and fatigue in patients with moderately to severely active Ulcerative Colitis: Phase 3 U-ACHIEVE maintenance results, Journal of Crohn's and Colitis, Volume 16, Issue Supplement 1. January 2022.
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16.A Study to Evaluate the Safety and Efficacy of Upadacitinib in Participants With Giant Cell Arteritis (SELECT-GCA). ClinicalTrials.gov. 2021. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03725202. Accessed on March 29, 2022.
17.A Study to Evaluate the Efficacy and Safety of Upadacitinib in Subjects With Takayasu Arteritis (TAK) (SELECT-TAK). ClinicalTrials.gov. 2021. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04161898. Accessed on March 29, 2022.
18.RINVOQ [package insert]. North Chicago, IL: AbbVie Inc.;2022.
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